ウィルコム、京都でXGPとiPhone活用の観光ビジネス実証実験


 ウィルコムと駅探、京都高度技術研究所はウィルコムの「WILLCOM CORE XGP」とiPhoneを活用した観光情報サービスの実証実験を開始した。

 今回の実験は、京福電気鉄道の協力を得て、嵐山本線太秦広隆寺駅などにライブカメラを設置して駅周辺の動画を「WILLCOM CORE XGP」で配信し、駅探のiPhone 3G/iPod touch向け観光ガイドアプリ「京都嵐電紀行」で嵐電沿線の観光情報と合わせて確認するというもの。「WILLCOM CORE XGP」で送られた動画データはASTEMの動画配信用サーバーに届き、そこからiPhone向けに配信される。

 観光情報アプリ「京都嵐電紀行」では観光情報のほか、地図や乗換案内なども利用でき、日英の二カ国語対応となっている。アプリは、AppStoreから無料でダウンロード可能。実験期間は2009年12月15日~2010年3月31日で、期間終了後、アプリは利用できなくなる。

 なお、この実験は、財団法人の京都産業21が公募した「環境産業等産学公研究開発支援事業」の1つとして採択されたもの。プライバシー保護の観点から設置場所に気を遣っているとのことで、映像の解像度も落とした上で配信されるという。カメラの設置に関しては、カメラ・センシングネットワークの事業化を検討している「BWA ユビキタスネットワーク研究会」や京都大学美濃研究室らが協力している。

 ウィルコムと駅探では、実験の結果を踏まえ、モニターカメラの増設や電差車両からの映像配信、京都以外の地域への展開などを検討するとしている。実験終了後の展開については未定だが、将来的な観光コンテンツ配信によるビジネスモデルの構築も視野に入れ、観光地などの映像配信事業に推進するとしている。


 



(津田 啓夢)

2009/12/16 15:03