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武田総務大臣、「キャリアメール持ち運び」制度で競争促進目指す

 武田良太総務大臣は25日、閣議後の記者会見で、キャリアメールの持ち運び制度について問われ「携帯各社で調整が進められていると承知している。引き続き、公正な競争環境の整備に取り組みたい」と語った。

 「キャリアメールの持ち運び」とは、携帯大手3社のメール・アドレスを他社に乗り換えても利用できるようにする制度のこと。総務省のスイッチング円滑化タスクフォースで議論が進められ、5月28日には報告書が発表。そして6月23日には、菅義偉総理大臣が年内実現を目指すと語っていた。

 武田総務大臣は「キャリアメールの持ち運びができないことで、一定数、乗り換えをためらうユーザーがいる。そこで技術的な検討が進められ、年内実現を目指す報告書が5月にまとめられた」とこれまでの経緯を説明。

 その上で「これを受けて携帯各社に持ち運び、調整進められていると承知している。引き続き、公正な競争の整備に取り組んでいきたい」と語り、競争を刺激する施策のひとつとして位置づけていることを示した。

NTT接待問題後の新幹部人事、NTT担当は一新へ

 また同日、7月1日付の幹部人事が発表された。黒田武一郎総務事務次官は留任する一方、空席だった郵政・通信担当の総務審議官には、竹内芳明総合通信基盤局長が就く。竹内氏はいわゆる技官とのことで、技官が総務審議官になるのは初めてという。

 武田総務大臣は、「一連の倫理法令違反の対応について、組織体制を立て直し、信頼回復が急務。今後発表する課長級人事を含め放送担当、NTT担当は一新することにしている」と説明。新陳代謝を図りつつ、適材適所での人事となったとした。