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アップル、忘れ物防止タグ「AirTag」発表

 アップル(Apple)は、新たな周辺機器として忘れ物防止タグ「AirTag」を発表した。価格は1つ29ドル、4つ入りで99ドル。4月30日に発売される。発表会では日本での発売は触れられなかったが、アップル(国内)のWebサイトでは商品情報と販売ページがオープン。国内価格は、1つで3800円、4つで1万2800円。23日21時から予約を受け付け、日本でも30日に発売される。

iOS 14.5/iPadOS 14.5が必要

 「AirTag」は、「探す」アプリで、その場所を探し出せる忘れ物防止タグ。利用するにはiOS 14.5以降のiPhone、iPod touchか、iPadOS 14.5以降のiPadが必要。iOS 14.5およびiPadOS 14.5は来週(4月26日の週)に配信される。

正確な場所を見つける

 バッグや鍵、財布などに付けて使うことが想定されている。AirTagにはUWB(超広帯域無線)を活用するU1チップを内蔵。UWBを活用する「正確な場所を見つける(Precision Finding)と名付けられた機能では、ユーザーに対して、AirTagまでの正確な距離と方向を、音、触覚、視覚のフィードバックを組み合わせて案内する。もし視覚に障害がある人が「正確な場所を見つける」を使う際には、「AirTagはあなたの左側の9m先にあります」と音声で読み上げてくれる。「正確な場所を見つける」を使える機種は、iPhone 11以降となる。

 ユーザーは、AirTagに「Keys」「Jacket」など用意された名前か、自分の好みの名前を付けられる。

探すネットワーク

 紛失した場合は、10億台ものアップル製デバイスで構成される「『探す』ネットワーク」を介して、どこにあるか検索できる。紛失したAirTagから発せられたBluetoothでの信号を「『探す』ネットワーク」で検知し、その位置を持ち主に伝えてくれる。この際の通信はエンドツーエンドの暗号化により、位置情報を秘密かつ匿名性が保たれる。誰かが紛失したAirTagを見つけると、手持ちのiPhone、あるいはNFC対応デバイスにAirTagを当てることで、持ち主が登録していた電話番号が表示され、Webサイトにも案内される。持ち主から離れて一定時間が経過した「AirTag」を移動させると音が鳴って注意をうながす。

主な仕様

 電源はコイン型電池のCR2032で、アップルでは1年以上使えると説明。交換するタイミングになればiPhoneに通知される。大きさは直径31.9mm、薄さ8mm。重さは11g。

 丸い形状を採用する「AirTag」では、精密なエッチング加工を施したステンレススチールを採用。IP67の防水・防塵性能を備える。カバーは取り外し可能で、バッテリーを交換できる。

 スピーカーを内蔵しており、「AirTag」の位置を確認するための音が流れる。

 別売りのアクセサリーとして、「ポリウレタンループ」(3800円)や、特別になめされたヨーロッパのレザーを使用した「レザーループ」(5500円)や「レザーキーリング」(4500円)が用意される。

 AirTagで送信されるBluetooth信号の識別子は頻繁に変更されるとのことで、追跡を防ぐようになっている。