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2画面スマホ「G8X ThinQ」ならDQウォークとPokémon GOも同時に動く――LGが語るその利便性とは

 ソフトバンクの冬モデルとして12月上旬以降に登場する「LG G8X ThinQ」は、専用カバーを付けるだけで2画面スマホになるという新機種だ。

 その2画面はどんな便利な使い方ができるのか、12日、LGエレクトロニクス・ジャパンの記者説明会で、利用方法の一端が紹介された。

2画面スマホであのゲームが同時に動く

 Androidスマートフォンで2画面を備えるものは過去にもあったが、たとえば位置情報を活用するゲームの場合、移動してみると、一方は動いているが、もう一方は止まっている――という形だった。

 ところが今回、発売前の「G8X ThinQ」で試したところ、Pokémon GOとドラゴンクエストウォークの画面で、同時にアニメーションが再生されていることがわかった。

 LGエレクトロニクス・ジャパン モバイルコミュニケーション プロダクトチーム長のキム・ヒチョル氏によれば、LG側の独自の仕様で制御しており、それぞれの画面で異なるゲーム立ち上げても、同時にプレイできるという。

キム氏

「新たな価値」としての2画面

 キム氏は、昨今のスマートフォンに対して、普段使いでは十分な水準に達したとの見方がある一方で、「新たな価値観をもたらす機種が求められている」と述べ、LGでは2画面スマホを提供することになったと解説する。

 とはいえ、2画面スマホは「MEDIAS W」など、既にいくつかの機種が提供されてきたが、「成功を収めたのか?」とキム氏。これまでの2画面スマホは、大きさや重さ、ニーズが限られ使い方が難しいこと、はたまた価格といった点がハードルになってきたと指摘する。

 そこでLGが打ち出したのが専用のデュアルスクリーンケースという仕掛け。スマートフォンと一緒に使うことで2画面になる、というものだ。その上で、アプリの使い方を新たに提案することで、2つの画面がもたらす便利さをアピールする。

 たとえば動画を観ながら、メッセージングアプリやWebブラウザを利用できる。あるいは通販サイトを2つ同時にアクセスして、価格を見比べる、といった使い方。はたまた株式の情報でポートフォリオを見ながら売買する。文書を見ながらメールを作成する。

 これらは2画面の王道の使い方で、さらにG8X ThinQでは、「ゲームランチャー」というアプリから、操作用のパッド画面を表示できる。つまり端末を横長画面で持っておき、下画面でコントロール、上画面で描画する、といったこともできるわけで、携帯ゲーム機のように楽しめる。

 ブラウザアプリとしてプリセットされている「Whale」では、たとえばニュースサイトへアクセスし、左画面で見だし一覧、右画面で記事詳細といった使い方もできる。Chromeでも2画面にまたがった表示ができる。

 キム氏のオススメとしては電子書籍。2画面を広く使って、見開きページを閲覧できる。

 さらにソフトバンクのアプリ「バスケットLIVE」が2画面対応する方向とのことで、一方で試合の様子を見、もう一方の画面で選手の成績や、別会場の試合を見るといったことができる。これは発売後のアップデートで対応する見込みだ。

デュアルカメラを搭載
レフ板モード
ミラーモード

5Gの新しいサービスをユーザーへ伝えるデバイスとして

 LGエレクトロニクス・ジャパン代表取締役社長のイ・ヨンチェ氏は「デュアルスクリーンという新しいジャンルで、韓国での発売前は心配の声も多かったが、高く評価され、よく売れている。G8Xはその特徴を受け継ぐ新機種。カバーを外して普段使いもできるし、付けることで無限の可能性を秘めた製品になると確認している」と語った。

イ社長

 メーカーとして、時代の変化へ対応することが宿命と語るイ氏は、その変化の道として、LGが選んだものが2画面だと説明、「1+1で∞の使い方、外して普段使いできるのが2画面スマホ」だという。

 キム氏は、5Gサービスがすでに始まっている韓国では、「単純に速いだけでは端末を買ってもらえない。わかりやすく店頭で伝えるものとして、2画面モデルが韓国のキャリアで打ち出している」と解説。

 その上で、来春の日本での5Gサービスに向けてデュアルスクリーンを拡充していくと語り、今後も2画面スマホを投入していく考えを示した。