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レーシングスマホ「Mode1 RR」発表、奇抜なようで「普通」を目指したひと工夫

 携帯電話販売店「テルル」を展開するピーアップは、自社開発のSIMロックフリースマートフォン「Mode1 RR(MD-04P)」(モードワン ダブルアール)を発表した。参考価格は2万8900円(税別)。同社が運営する携帯ショップで販売する。また、「+Style」が取り扱いを表明しており、7月29日から販売する。

2年ぶりの新機種、「レーシング×スマホ」のコンセプトを継承

Mode1 RR(MD-04P)

 Mode1シリーズとしては、2016年発売の初代「Mode1(MD-01P)」、2017年発売の折りたたみ式テンキー付きモデル「Mode1 RETRO(MD-02P)」、モータースポーツをモチーフにした「Mode1 RS(MD-03P)」に続く4機種目となる「Mode1 RR」。前機種のMode1 RSから「レーシング×スマホ」というコンセプトを継承する。

 同社は携帯電話販売店のほかに、バイクショップ「MotoUP」を運営しているほか、7月25日から開催される鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)にも「au・テルル SAG RT」として参戦するなど、モータースポーツにも取り組んでいる。

モータースポーツをイメージしたデザイン

 Mode1 RRは、同社と関わりの深いモータースポーツのイメージを反映させた端末となっている。背面には歴代のMode1にも使われているカーボン調のテクスチャーを採用、赤いフレーム部分は樹脂製だが、車やバイクのパーツに使われるアルマイト加工の色合いを目指した。また、エンジンサウンドなどのオリジナル着信音がプリセットされる。

あえて「普通」を目指した、ユーザー目線の工夫

ピーアップ 代表取締役社長CEO 中込正典氏
ピーアップ 通信事業部 商品開発チーム 次長 梅澤俊之氏

 レーシングスマホという一見奇抜なようにも見える機種だが、一方で、商品開発チームの梅澤俊之氏は、Mode1 RRについて「普通という言葉をもらいたい、普通であってほしい」と語る。

 モータースポーツを意識した要素以外に目を向けると、あえて「普通」を目指したという仕様の各所に、販売店ならではのユーザー目線を意識した工夫が光る。

 たとえば、充電端子はシリーズ初のUSB Type-Cを採用するが、市場環境の変化や急速充電に対応することが目的ではなく、従来機種の修理などのサポートをするなかで「充電端子(micro USB)に関わる故障が一番多い」ということから、裏表のないUSB Type-Cを採用したいという結論に至ったという。

 CPUはMediaTekの「Helio P22」だが、より処理性能が高い後発のP23やP30を選ばなかった理由は発熱とのバランスを重視したため。また、最新の標準仕様よりも馴染みやすさ、使いやすさを優先して、Android 9の新しいナビゲーションバー(ピル型ボタン)ではなく従来の3ボタン式としている。

 また、DSDVにも対応するデュアルSIM仕様のSIMカードトレイの片側は、Android 9を搭載する最新機種としては珍しいmicro SIM仕様となっており、その理由は法人ユーザーも想定しているためだという。

 多数の回線を契約し、従業員に配布している法人ユーザーの場合、SIMカードの切り替えを行って再配布する負担は管理者にとってもいつでも電話を受けられる状態でありたい使用者にとっても大きい。このような理由からあえてnano SIM+micro SIMのデュアル仕様とする一方、2枚のnano SIMを使いたい個人ユーザーのために変換アダプターも同梱する。

主な仕様

 CPUはMediaTekの「Helio P22」(2GHz×4+1.5GHz×4)、メモリ(RAM)は4GB、内蔵ストレージは64GB。外部ストレージは最大256GBのmicroSDXCに対応する。バッテリー容量は3200mAh。OSはAndroid 9。充電端子はUSB Type-C、最大5Wのワイヤレス充電にも対応する。

 画面サイズは6.3インチで、水滴型のノッチ(切り欠き)を設ける。画面解像度は2340×1080ドット(フルHD+)。メインカメラは約1600万画素(カラー)+約200万画素(モノクロ)。インカメラは約2000万画素。

 ドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアのLTEネットワークに対応し、au VoLTEをサポート。IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0、NFCに対応する。

 大きさは約156.4×74.9×8.5mm。重さは約178g。ボディカラーはカーボンブラック、カーボンホワイトの2色。

写真で見る「Mode1 RR」

電源ボタンに指紋センサーを内蔵
クリアケースとオリジナルのUSB Type-Cケーブルが付属
プリインストールされるアプリは最小限
カメラアプリは手軽なオート撮影に特化
エンジンサウンドなどのオリジナル着信音を収録