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2mからの落下もOK、auのタフネススマホ「TORQUE G04」

 KDDI、沖縄セルラーは、京セラ製のタフネススマートフォン「TORQUE G04」を2019年夏モデルとして8月下旬に発売する。auの夏モデルとしてはもっとも遅く発売されるモデルで、発表時点では価格未定となっている。

TORQUE G04

 TORQUE G04は、2017年6月に発売された「TORQUE G03」の後継モデル。MIL規格準拠の各種耐久試験に加えて、京セラ独自のより厳しい独自試験もクリアした高い耐久性を備える。

 従来モデルのテスト項目に加えて、ディスプレイに鋼球を落下させる耐久試験や高さ1mからの連続落下試験などをクリアしている。また、耐海水性能や高温での動作など、従来モデルでもクリア済みの項目についても、さらに厳しい試験を行なっている。高さ2mから鉄板やコンクリートへの落下にも耐え、“TORQUEシリーズ史上最強”の堅牢性・耐久性とうたう。

 前モデルにあたる2年前のTORQUE G03と比較すると、タフネス性能以外にもプロセッサ性能やOSバージョン、メモリ容量など基本性能が最新水準にアップデートされたほか、カメラ機能は一新している。

 背面のメインカメラは、約2400万画素の広角カメラと約800万画素の超広角カメラ「135°スーパーワイドアングルカメラ」のデュアル構成。G03もデュアル構成だったが、解像度や機能が大幅に強化されている。

 2400万画素の広角カメラは画質が向上し、より解像度が高くなっただけでなく、HDR機能やタイムラプス・スローモーション撮影も性能が向上している。この広角カメラはF1.8のレンズを搭載。さらに新しいイメージセンサーでは4つの画素を結合してノイズを減らす暗所モードにも対応する。従来に引き続き水中撮影モードなども搭載するほか、10cmまでのマクロ撮影・背景ぼかし撮影やGoogleフォト連携時はボケ調整機能も利用できる。

 手ぶれ補正機能も大幅に強化されていて、自転車やヘルメットなどに装着し、移動しながら撮影するといった場面でも、画面のぶれを大幅に低減する。この手ぶれ補正機能はすべてのカメラで有効だが、超広角カメラではとくに効果的となっている。

 従来モデルから搭載されている、移動速度や距離、経路情報、標高などの情報をオーバーレイ表示した静止画や動画を撮影できる「アクションオーバーレイ」も一部機能が強化される。新たに天候をオーバーレイ表示できるようになったほか、発売後のアップデートでは「Fishingモード」では釣った魚の大きさや種類を表示・記録するようになり、「Bikeモード」では外部センサーとの連携で心拍数やケイデンスといったデータもリアルタイムに表示・記録する。この心拍数やケイデンスには、今回新たに対応したANT+の通信機能が利用可能で、ANT+対応の各種センサー機器と連携できる。

タフネス性能と利便性、耐久性、遊び心を追求したデザイン

 デザイン面では従来モデル同様、タフネスや耐久性能を重視したデザインとなっているが、新たなデザインでは利便性などがさらに向上している。

 G03も左右対称のデザインだったが、G04では左右だけでなく上下も対象なデザインとなった。また、従来モデルは通話音向けのレシーバースピーカーは、前面パネル全体を振動させるタイプだったが、今回は前面の上端と下端の両方にスピーカーを搭載する。これにより、本体を横にして動画を視聴するとき、ステレオ音声で楽しむことが可能となった。上下対称デザインのため、横にしたときもシンメトリーに見えるようになっている。

 四隅の側面には従来同様に樹脂製のコーナーバンパーがあるが、G03に比べると拡大し、左右側面を見ると、中央部だけがへこんでいるようなデザインとなっている。へこんでいる部分に各種側面ボタンがあるため、ポケットなどに突っ込んだときにボタンの誤操作を防ぐほか、手に持ったときによりグリップしやすくなっている。このコーナーバンパーの樹脂は「BLUE」のカラーだけ若干青みがかった配色となっている。

 背面カバーはユーザーの手で交換・取り外しが可能で、その中のバッテリの下に各種カードスロットがある。背面カバーはロックノブがあるため、落下時などの衝撃で外れないようになっている。さらに前面部の画面の上下にあるパーツは、六角レンチで取り外しが可能。この部分の内部にはスピーカーがあり、空気や水が入り込む構造となっているため、海水に浸かった際などにはこのパーツを外し、清掃することが推奨されている。

 G03では本体下端側の左右側面にオプションパーツを装着するときに爪を引っかける穴があったが、G04ではこの穴が上下端の左右両方、合計4つに増えている。この穴は左側面のみ、上下ともにストラップホールとなっていて、好きな位置にストラップを装着できる。両方にストラップを付けることで、カメラのような両吊りも可能。

 右側面の中央に指紋認証センサー兼用の電源キー、その下にカメラキーがある。左側面には音量キーと割り当て機能を選べる「ダイレクトボタン」が搭載されている。イヤホンジャックはなく、下端のUSB Type-C端子はカバーがある。この端子カバーはヘビーユースを想定し、ちぎれたりして使えなくなっても、引き抜いて交換できるようになっていて、メーカー修理に出す必要がない構造だという。ワイヤレス充電に対応するので、端子カバーを開閉せずに充電することも可能。

 純正オプションパーツとしては、G03同様にナイロンベルトとカラビナの付いた「ハードホルダー」が用意される。このハードホルダーは下端のみに取り付け可能。TORQUEシリーズは素の状態でも頑丈なため、純正オプションとしてジャケットケースは用意されない。

 一方で保守向けのオプション部品として、背面カバー、正面の画面上下部の正面カバー、バッテリー、端子カバーが用意されている。TORQUEシリーズは壊れにくいことが特徴だが、部品が劣化した際にも保守部品を自分で交換することで、より長く使うことが可能になっている。また、いまどきのスマートフォンとしては珍しく、異なるカラーの背面・正面カバーを取り付けるといった着せ替えを楽しめるほか、予備のバッテリーを持ち歩くことで、より長時間、アウトドア活動を行ないたいというニーズにも対応できる。

アクティビティをサポートするアプリはより見やすく

 従来モデル同様、方位や気圧、天候、潮汐、日の出・日の入りといったアウトドアアクティビティをサポートするTORQUEシリーズ独自のアプリを搭載する。ただしこれらのアプリはG04からデザインが大幅に変更され、明るい屋外での視認性を向上させるべく、コントラスト重視の白地に黒文字デザインに統一された。アウトドア向けアプリだけでなく、電話や設定といった、京セラがカスタマイズ可能なアプリ全般で、同様のデザイン変更が行なわれていて、アイコンも黒と白のモノクロになっている。

 モノクロデザインになったのは京セラ独自のアプリのみだが、そのほかにパートナーによるアウトドア向けアプリとして、登山アプリ「YAMAP」やサーファーアプリ「なみある?」、ヨットアプリ「Sailor's Log」、星図アプリ「SkyView」、釣りアプリ「FishingLog」、スキーアプリ「スキー場情報」なども搭載する。このうち登山アプリの「YAMAP」とはアプリだけでなく、G04専用アクセサリーの共同開発を行なうこともアナウンスしている。

 そのほかの新機能としては、G04自体がBluetoothスピーカーとなり、ほかのスマートフォンなどに接続し、その音を鳴らせるようになった。横置きすればステレオスピーカーとなるため、タフネス仕様のポータブルスピーカーとして活用することができる。

 音を使った機能では、従来モデル同様、歩行距離などの読み上げや、通信圏内・圏外になったときに音声で知らせる機能、緊急時用のブザー・ホイッスル音、クマ鈴など、アウトドアアクティビティをサポートする機能を搭載している。

 操作面では従来モデル同様、手が濡れている状態やグローブを装着している状態でもタッチパネル操作することができる。

主な仕様

 チップセットはクアルコムのSnapdragon 660。メモリ(RAM)は4GB、内部ストレージは64GB。画面サイズは5インチ、画面解像度は1920×1080ドット(フルHD)。バッテリー容量は2940mAh。大きさは約150×73×13.4mm(最厚部17.4mm)。重さは約203g。512GBまでのmicroSDXCカードに対応。非接触充電やおサイフケータイに対応するが、ワンセグ・フルセグには対応しない。

 ボディカラーのバリエーションは「BLUE」、「RED」、「BLACK」の3種類が用意される。