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クアルコムの「Snapdragon」が10周年

Windows on Snapdragonは「2018年初頭に」

Snapdragon

 クアルコムはモバイル向けチップセット「Snapdragon」が出荷開始から10周年を迎えたと発表。10年間の歩みをインフォグラフィックスとして公開した。

 「Snapdragon」シリーズは、CPU、GPU、モデム、DSP、カメラISPなどの部品を1つのチップに搭載したモバイル向けのチップセット。2007年11月にSnapdragon初の製品「Snapdragon S1」(QSD8250/QSD8650)が出荷された。両製品は65nmプロセスで製造され、1GHz駆動のCPU「Scorpion」を搭載していた。QSD8650は東芝製のWindows Mobileスマートフォン「T-01A」や、auの携帯電話開発プラットフォーム「KCP3.0」に採用されている。

 一方で、2008年に発売された世界初のAndroidスマートフォン「HTC Dream」が登場。Androidプラットフォームの発展にともなって、Snapdragonシリーズも高機能化を勧めていく。2012年には初のLTEモデムを統合したSnapdragon S4シリーズが登場。LTE普及期の多くの端末に搭載されることになる。

 その後、Snapdragonシリーズはハイエンド端末向けの800番台、ミドルハイクラスの600番台、ミドル・ロー向けの400番台と200番台という4シリーズに整理。2017年に発表された最新のハイエンドチップセット「Snapdragon 835」は、10nmプロセスで製造され、下り1GbpsクラスのLTE通信をサポートしている。

 主に携帯電話向けとして展開されてきたSnapdragonシリーズだが、近年では自動車、スマートウォッチ、VRヘッドセットなどもサポートする、モバイルプラットフォームとしての位置づけを深めつつある。Windows 10のSnapdragon対応も予定されており、Snapdragonの10周年を紹介するクアルコム公式ブログのエントリーの中では「Snapdragonを搭載したWindows PCは来年(2018年)初頭にも購入できるようになると期待している」と述べられている。

Snapdragon 10年間の歩み(クリックで拡大)