【IFA2018】

TCL、「BlackBerry KEY2」に廉価版を追加

キーボードなどの特徴はそのまま

 BlackBerryブランドを取得した中国・TCL Communicationは、新モデルの「BlackBerry KEY2 LE」を独ベルリンで開催中の「IFA 2018」に合わせて発表した。

 同社のブースでは、alcatelとBlackBerry、両ブランドのスマートフォンが展示されており、日本でTCL Communicationの正規代理店を務めるFOXが発売を発表したばかりの「BlackBerry KEY2」も合わせて出展されていた。なお、BlackBerry KEY2は、FOX経由でauでも「au +1 collection」のラインナップとしてとして取り扱う。

BlackBerry KEY2 LE

IFAで発表された「BlackBerry KEY2 LE」
カラーバリエーションは上掲のSlateのほか、赤が映えるAtomicと、ゴールドのChampagneで計3色展開
日本での発売が決定した「BlackBerry KEY2」も展示されていた

 BlackBerry KEY2 LEは“LE(Light Edition)”の名称が示すとおり、BlackBerry KEY2の廉価モデルという位置づけの端末だ。会場の説明員によると、CPUやメモリなどのスペックを落としたほか、「フレームにポリカーボネート素材を使ったり、キーボードに内蔵したタッチセンサーを省いたりして、コストダウンを図っている」という。価格は32GBモデルが399ドル(約4万4304円)からと、649ドル(約7万2064円)だったBlackBerry KEY2よりも、3万円ほど安くなっている。

一見しただけだと金属に見えるが、フレームはポリカーボネートを金属風に塗装したもので、低コスト化が図られている

 廉価モデルだが、BlackBerryの特徴であるQWERTYキーボードは搭載。スペースキーには指紋センサーが埋め込まれており、画面のロック解除などに利用できる。また、セキュリティ強化のための独自アプリである「BTEK by BlackBerry」も上位モデルと同様搭載されており、法人利用にも向いた仕上がりだ。

指紋センサーはスペースキーと一体になっている
DTEK by BlackBerryも内蔵

 もともとは独自に開発したBlackBerry OSを採用してきたBlackBerryだが、2015年にはこの方針を転換。他のスマートフォンと同じAndroidにOS・ソフトウェアを変え、キーボードなど、同ブランドの特徴的なハードウェアやセキュリティを生かした端末に生まれ変わっている。

 BlackBerry KEY2 LEもその路線は継続。OSにはAndroid 8.0を採用しており、タッチパネルでの操作が行えるほか、画面内にはAndroid特有のナビゲーションキーも表示される。Googleの各種サービスにも対応しており、側面のボタンを押すだけでGoogleアシスタントを起動できるといった特徴も備える。

 キーボードを生かした機能として、各キーにショートカットを割り当てられる。たとえば、FにFacebookを、TにTwitterを、LにLINEを割り当てておけば、アプリのアイコンをタッチする必要なく、これらのアプリを起動できて、便利だ。どの画面でもショートカットを利用できるスピードキーも搭載される。

 チップセットはSnapdragon 635で、ディスプレーは4.5インチ。ストレージ(ROM)は32GBか64GB、カメラは13メガピクセルと5メガピクセルのデュアルカメラになる。

側面のキーを押すとGoogleアシスタントが起動
キーボードをショートカットとして利用できる
BlackBerry KEY2と同じデュアルカメラだが、仕様は12メガピクセル×2から、13メガピクセル+5メガピクセルへと落とされている
alcatelの展示台には来場者がおらず、寂しい印象

 なお、alcatelブランドからは最新のスマートフォンは発表されておらず、新モデルは廉価タブレットのみ。スマートフォンは、発表済みのモデルしか展示されていなかった。それもあってか、来場者の関心はBlackBerryに集中していた模様。ブースにも、alcatelブランドの端末を試す人の姿はなく、寂しい印象が残った。