【CEATEC JAPAN 2009】
KDDI、USB2.0のワイヤレス化で1Gbpsの高速赤外線通信をアピール


「Giga-IR」の概要

 KDDIのブースでは、最大1Gbpsという高速な通信を可能にする赤外線通信の規格「Giga-IR」のデモが行われている。データ転送のほか、パソコンのUSB2.0をGiga-IRでワイヤレス化するなど、高速な転送速度をアピールする内容となっている。

 「Giga-IR」は、IrDAにより2009年4月に標準化が行われた赤外線通信の規格で、理論値で最大1Gbpsという高速な通信速度が特徴。KDDIのブースではホームサーバーから携帯電話に動画を転送するというシーンを想定したデモが行われており、55MBのファイルが1秒程度で転送できる様子が確認できた。赤外線通信ということで、従来のように端子同士を向き合わせて通信を行うが、通信可能な距離や角度は製品の内容によりある程度変わるようだ。デモに使われている試作機は開発用基板を用いたもので大型な端末になっているが、将来的には、現在の現在の赤外線通信端子を置き換えるような実装を想定しているとのことだった。

 Giga-IRのコーナーではこのほか、USB2.0をワイヤレス化したデモも披露されている。これは、パソコンのUSB2.0を赤外線通信に変換することで、携帯端末側とのUSB接続を赤外線通信に変え、ワイヤレス化できるというもの。デモではUSBケーブルでパソコンに接続されたGiga-IR用スタンドが用いられており、Giga-IR対応携帯電話をスタンドに載せることで、スタンドと端末の間で赤外線通信を行っていた。

ホームサーバーとのやりとりをイメージしたGiga-IRのデモ2つ動画ファイル、合計55MBが1秒足らずで転送された
こちらはUSB2.0をGiga-IRでワイヤレス化するデモ。スタンドに緑色のランプが点灯し、携帯電話からはUSBケーブルが接続されたように認識されているUSBでパソコンと接続されたスタンドは、赤外線通信端子の位置を合わせる役目も担う。試作機のため、端末側も大きめ

 



(太田 亮三)

2009/10/7/ 11:20