持ちやすく自立する、スマートフォン用三脚

iPhone・スマートフォン用三脚スタンド。ぱっと見、握りしかないように見える

　先日ちょっとした用事があり、iPhoneを使ってUstream中継をする事になった。その場限りで、後日も継続的に中継をするわけではなかったので、適当な台に載せておけばよいと思っていたのだが、試してみるとなかなかうまくアングルが決まらない。かといってずっと手持ちで撮影するわけにもいかなかったので、三脚にマウントできる雲台を探すことにした。iPhoneをクリップで挟む雲台があれば用は足りたのだが、探しているうちに多用途に使えるものを見つけたのでご紹介したい。

　今回紹介するサンワサプライの「iPhone・スマートフォン用三脚スタンド」は、ストレートな商品名が示すとおり、スマートフォンを固定設置するためのスタンドだ。大型のクリップで本体を挟み込む雲台部分と、スタンド部分で構成されている。三脚としての使用の他、ハンディグリップとスマホスタンドと、3通りの用途で使えるのが特徴となっている。

　ユニークなのはその形状で、一見すると、角度調整機能付きの握り部分しかないように思える。この握りの前方のところをぐるっと回転させると脚が姿を現し、三脚として使えるようになっているのだ。高さは10cmほどなので、実際の運用には他の台で調整の必要がある。雲台には垂直方向にも三脚穴が切ってあり、こちらを使うと向きを変えて、スマホのディスプレイスタンドとしても使える。

　雲台の保持部分はクリップ型で、二辺が開放される作りとなっており、スマートフォンのメーカーや形状を問わず、また電源ケーブルを繋ぐのに支障がないようにできている。握り部分は、角度の調整機構も含めて全てプラスチックでできているとは思えないほど精巧な作りになっており、ガングリップ型の形状も握りやすい。ステディカムほどの安定性は望むべくもないが、ある程度手持ち撮影時のぶれを軽減する効果は見込めるだろう。もちろん雲台部分のみを他の三脚に装着しても問題なく使える。

　最初はiPhoneに対応する雲台のみを探していたのだが、思わぬ機能が追加されていて、ちょっとオトクな気分になれる買い物だった。スマホでの動画撮影をする機会がある方なら、検討に値する一品だ。

握り部分の前方を回転させると、三脚にトランスフォームする

スマホの固定はクリップ式

角度調整機構があり、ある程度は首を上下に移動できる

雲台は分離して、他の三脚に転用可能

雲台の垂直方向にも三脚穴が切ってあり、方向を変えて設置できる