本日の一品

ラズパイ好きもそうでない人にも便利なオフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブ

オフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブとオフィシャルRaspberry Piマウス

 小型コンピューターボードのRaspberry Piは当初、安価な研究用のボードとして登場したものだったが、次第にスペックアップされ最新のRaspberry Pi 4ではパソコンの代用としてもかなり使えるスペックを持つようになった。そして、周辺アクセサリーもいつのまにか充実し、いよいよオフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブが登場した。

 このオフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブは赤と白のラズベリーを意味したカラーで、これまで純正ケースなどで登場したものと同じカラーリング。一応黒色タイプもある。すでに海外で英語版などが発表されていた。欲しいと思ったものの、英語キーボードが得意でない筆者は無理して買う気にもなれず、個人輸入では割高になることもあって保留していたのだ。

箱もRaspberry Piカラー。きちんとブランディングされている
オフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブ

 それがいよいよ日本語キーボードとして国内代理店から赤白タイプが発売されることを知り、販売開始の報を聞くとすぐにポチったのだ。キーボードだけではさみしいので、勢いあまって同じカラーリングのマウスもセット。

 キーボードだけなら筆者が購入した代理店では2409円だが、マウスが1144円、送料も付いて合計4203円の買い物だ。この金額は少々高いかもしれないが、このキーボードはUSBハブを内蔵している。あまりハブ内蔵のミニキーボードはないので、その点でも便利。ハブ内蔵なら、キーボードとマウスを使いたい場合、本体との接続は1本のみですむ。Raspberry Piのような小さいコンピューターは、できれば接続ケーブルが少ないほうがありがたく、便利に使うことができそうだ。

USBハブを内蔵し、キーボードにUSBメモリーなどが挿せる
USBハブがあるせいか、裏側は厚みがある
付属のUSBケーブルはRaspberry Piのカラーになっていて、Aタイプコネクターの印もRaspberry Pi

 ケーブルが邪魔ならワイヤレスキーボードを使えばいいのかもしれないが、接続の確実性や電池の交換といった面倒なことを考えれば、オフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブのような有線タイプがベストだ。

 そして、Raspberry Pi用のキーボードとなっているが、特にキー配列が特殊なわけでもなく、Raspberry PiマークのキーをWindowsキーに読み替えればWindowsマシンでも使えるほか、キーボードのレイアウトはきわめて一般的なものなので、OTGのアダプターを使えばAndroidスマートフォンのキーボードとしても使える。USBハブもついているので有線マウスと一緒に使うのも便利だ。Bluetoothだったらペアリングの必要もあるが、マウスとあわせてその手間もない。

 実際に使ってみると、第一印象はふつうのミニキーボード。キーピッチは実測で19mmで配列に特に癖もない。キータッチの質は価格なりのもので、大きいクリック感のあるタイプなのだが、一度押し込んだら反発力が少ないので好みが分かれそう。人によってはメインとして使うのは厳しいかもしれないが、たまにサブ機で使ったり、テスト用やインストール用なら便利に使える。Androidスマートフォンとセットで持ち出して使うのもいいかもしれない。

キーはフラットに配置。キーピッチは19mm

 キーボードにUSBハブが内蔵されている点は予想どおり便利で、たとえばUSBメモリーを使うにしても、手元のキーボードのところにさせばいい。また、キーボードとPC本体に接続するケーブルがMicroBで外れるタイプなのも便利だ。キーボードを道具箱にしまっておく際にケーブルが絡まってしまうようなら外すこともできる。そして、用途に応じてさまざまな長さのケーブルを使うこともできれば、巻取り式を選んで使うこともできる。

 マウスの方は本当になんの特徴もなく、サイズは大きめだが高さが低いタイプとなる。センサーは最近筆者のまわりでは見ない赤いLEDによる光学式。赤と白のデザインであることから、青色LEDの光が漏れるよりは赤いLEDが似合っている。

Raspberry PiマークのキーはWindowsマシンではWindowsキーになる
Num Lockキーが独立して搭載
オフィシャルRaspberry Piマウス
マウスの裏側もRaspberry Piカラー

 ちなみに、この原稿もオフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブを使い、Raspberry Piのエディターで書いているが、サクサクと打てている。右端のキーの幅が狭くなっているので、気になったのは数字の0(ゼロ)や-(ハイフン)を押すときに少しミスを誘うくらいで、これは少し打っていると慣れる。テンキーはないのだが、Num Lockをすればキーボードの右側のキーでテンキー代わりにできる。これは他のミニキーボードでもある機能だが、Num Lockのキーが独立していてワンタッチでテンキーにできるところも特徴だ。といっても、これで数字を打ち込もうとは思えないが。

 オフィシャルRaspberry Piキーボード・ハブだが、Raspberry Pi用として使えるほか、スマートフォンを持ち出してキーボードで大量のテキストを打ち込むときにも重宝しそう。マウスは少し惜しい出来だが、セットで色がいいので良しとしたい。

Androidスマートフォンのキーボードとマウスに使うことも可能だ
製品名発売元購入価格
Raspberry Piオフィシャルキーボード
日本語レイアウト 赤/白
スイッチサイエンス2409円
Raspberry Pi オフィシャルマウス 赤/白スイッチサイエンス1144円