ソフトシンセ向けMIDIコントローラ

2006年6月28日 09:00

ローランドSH-32シンセサイザ(音源モジュール)。基本的にはコレ1台で例えばクラブ系な音楽を作れたりするが、単体のMIDI対応音源としてイジるのが愉快なハードウェアだ。外見的には好みが分かれるところだが、個人的にはもっとシブいデザインで左右にウッドパネルなんかを装備して欲しかったキモチ
SH-32の操作パネル部。ボリューム型のツマミが少ないものの、各パラメータをフェーダーで操作できるあたりがプチARPっぽくてイイ感じ。ていうか単純に音作りしやすい操作部でありナイス。こういう製品、もっと出て欲しいんですけどねぇ

 仕事時現実逃避最終兵器としてローランドのシンセサイザSH-201を用いる機会が多かったが、このシンセ、けっこーデカいのである。本格的な現実逃避作戦時には有効なウェポンであるが、一瞬だけ逃避する臨時作戦時には大袈裟と言えるっていうかコレを机の上に出してきちゃうとホントに仕事終了モードになってしまうから、それはそれで問題である。

 かと言って、ソフトウェアシンセサイザでちょっと遊ぶ、となると、これまた少々の問題が出る。なんつーかですね、ヤッてるコトが仕事と似ちゃうんですな。画面凝視してマウスでツマミ類を操作。なんか疲れが抜けないようなそんな。

 というわけで、久々に登場した拙者の現実逃避超小型兵器が、ローランドの音源モジュールSH-32なのであるが、ええっ!! コレって生産完了になってたんスか!! とか↑のURL調べた現在知った拙者だった。

 ともあれ、SH-32はオモシロいんですよコレが。アナログ(系)シンセなんですけど、んー、いわゆるひとつのアナログシンセとかいうイメージとは違って、悪夢を見るほどシンセシンセした音とか耳にこびり付いて剥がれないような強烈な音とか、出まくり。個性派の音源モジュールとして、ある意味で名機だと思う。

 が、それ以前に、見てのとおりツマミとフェーダーだらけなので、イジってて楽しいんですな。現代的シンセだけに、なんかドラム音色が入ってたりミョーに高機能だったりするが、個人的にはそーゆー付加機能は機器として煩雑化する原因のよーに思えるので要らないかも~とか思うが、息抜きにちょっとイジって音出して楽しめるのは激愉快である。ちなみに、このシンセ(とACアダプタとヘッドホン)だけで使えたりする。本体下に見える横並びの○ボタンが簡易鍵盤として使えるのだ(プレビューモード)。

 さて、SH-32は愉快なので、度々イジるようになり、そうなるにつれて思ったことがヒトツ。やっぱシンセのインターフェイスはこういう風なアナログライクなのが便利だなぁ、ってコトなんですけど、ソフトウェアシンセサイザーをアナログなインターフェイスで使えないだろうか? と。

 そのものズバリな製品は、ある。例えばコルグのVirtual MS-20だ。今となってはレアなアナログシンセサイザことKORG MS-20のソフトウェア版に、そのMS-20とクリソツ(だけどミニサイズ)なUSB接続インターフェイスのセット製品ですな。拙者の場合、KORG Legacy Collectionとして発売日に激購入したクチだが、物理的なツマミ&パッチケーブルでソフトウェア版のMS-20を使えるようにした点で、コルグは偉大だと言えよう。でも、コレ、基本的にMS-20専用(MIDIコントローラとしては汎用)なんですな。

 ソフトウェアシンセサイザーを物理的なツマミでイジれる汎用製品としては、いくつかあるみたいですけど、novationのReMOTE SL(MI7)や、NATIVE INSTRUMENTSのKORE(MIDIA)がある。前者は汎用っぽいが、後者は汎用MIDIコントローラとしては少々特殊な製品のようだ。両方けっこー高いですな。

 例えば、プログラマブルかつパッチャブル(!?)で、えーと、ツマミの位置やそれに関する表示を自由に設定できるMIDIコントローラとか出て欲しいモンです。電子ブロックの近未来版・ソフトウェアシンセサイザー特化型みたいなインターフェイス製品。って恐らく超高価になったり買い手が少なかったりして売れないと思うんですけど、全然ナイんですよねそういうハードウェア。

 と悲しくなってきたところで、現実逃避行動のリミットがやって参った次第であり、さ、原稿書かなきゃネ、てな感じの俺である。