スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

トラックボール&ホイール&10ボタンの片手操作デバイス!!

リラックスしてPCを楽しめるエレコム「Relacon」を買ってみた♪

 2019年11月に発売されたエレコムの“ハンディトラックボール”こと「Relacon」シリーズ。片手で握って使うポインティングデバイスで、メディアコントロール機能なども搭載している。よくある“寝ながらでもPC操作が可能な汎用入力機器”ですな。PCでウェブサイトを閲覧しつつ音楽聴いたりする時にラクできそうなので、ポチッと購入してみた。

エレコムのRelaconシリーズ。Bluetooth接続(左)のM-RT1BRBKとUSBワイヤレスレシーバー接続(右)のM-RT1DRBKがある。電源は単4形電池×2本で、本体サイズは幅40.7×奥行111.5×高さ56.6mm、質量は約77g。エレコムダイレクトショップ価格はBluetoothモデルが税込8228円、USBワイヤレスレシーバーモデルが税込7128円。iPadやiPhoneにつないでもオモシロいかな~ということでBluetoothタイプを購入した。

 Relaconは手に持って使うトラックボールで、縦スクロール用のホイールを備えている。PC操作に使えるボタンは左右クリックボタンやホイールボタンを含めて10あり、専用ソフト「エレコムマウスアシスタント」を使えば各ボタンをカスタマイズ可能。このテのデバイスでスクロールホイール搭載品はさほど多くなく、またカスタマイズ用のソフトがWindowsにもmacOSにも対応していることもあり、わりと迷わず本製品を買っちゃった感じ。

Relaconはこんなサイズ感。手のひらサイズの入力デバイスというイメージですな。専用スタンドが付属するので、不使用時もわりとキレイに置いておける。
ポインタ操作のためのトラックボールと、縦スクロールのためのホイールがあり、PC操作用のボタンは左右クリックボタン、ホイールボタン、メディアコントロールボタンの合計10。これらのボタンは必要に応じてカスタマイズできる。本体左側にはスライド式の電源スイッチとdpi値変更/Bluetoothペアリング用ボタンがある。

 てなわけで以降、Relaconについてレビューしてみたい。購入したRelaconのBluetoothモデルについてのレビューになるが、BluetoothモデルとUSBワイヤレスレシーバーモデルとではPCなどとの無線接続タイプが違うだけなので、まあどちらも基本的な使い勝手は同じだと思う。

イイじゃないですか~安楽で愉快じゃないですか~

 早速使い始めてみたが、説明書にmacOSの場合は「戻る/進む」ボタンを使うのに専用ソフトのインストールが必要的なコトが書いてあった。ので、とりあえずWindowsマシンで使用開始。

 結果、予想以上に快適に使えた。主にウェブブラウザを使ったが、やっぱりホイールは重要ですな。と言うか、クリック操作よりスクロール操作がずっと多いということを改めて知ったりして。

 また、使用前の懸念として「俺はトラックボールが苦手」という現実があった。のだが、リラックスしてウェブページを読む程度の使用なら、親指でのトラックボール操作でもそこそこイケるのだった。

左は親指でトラックボールを操作している様子。いつものマウスと比べるとポインタの動きはぎこちないが、親指トラックボールでもまあまあ操作できる。ポインタの精度を高めたい場合は、右のように人差し指でトラックボールを操作するという手もある。なお、Relaconは左側面のボタンを押すことで解像度を500/1000/1500dpiの3段階に切り替えられる。

 あとRelaconは左右両手対応。右手でも左手でもスムーズに使えるシンメトリーなデザインになっている。でもまあ俺は右利きだから……と思っていたら、なんかトラックボールだと左手でもけっこうイケますな。そもそもトラックボールに慣れていないので、右だろうが左だろうが似たようなポインタ操作精度になってるってコト? ともあれ、ウェブブラウザのリンクをクリックする程度の操作なら、左右どちらの手でもRelaconを扱える俺であった。

左右どちらの手で握っても違和感のない左右対称形状になっている。

 こういうデバイスを使い、遊び&趣味モードでウェブページを読んだりするのはイイっすね。安楽&愉快。マウス不要なので、テーブル的なものがない環境でもいいし、寝転がって使うのもアリですな。

ダメじゃないですか~俺のMacだと退っ引きならねぇゼ~!!!

 便利じゃんRelacon!! ウヒョ♪ じゃあメインマシンのMacで使おう。説明書にも書いてあるが、Macで使う場合は専用ソフト「エレコムマウスアシスタント」をインストールする必要がある。これはRelaconのボタンカスタマイズ用のソフトだが、macOSの場合はインストールしておかないと[戻る][進む]ボタンが正しく機能しないようだ。

Relaconのキーカスタマイズを行えるエレコムマウスアシスタント。エレコム製ポインティングデバイスに幅広く対応したアプリだ。

 さてインストール完了♪ メインマシンのMacでRelaconを使用開始♪ Macで自堕落なネットサーフィン生活を始めるゼ~ッ!!!

 とまあウェブブラウザを使い始めるあたりまでは良かったのだ。が、しかし、途中からけっこう大きな問題が。常用ブラウザSafariの「戻る/進む」ボタンが正しく機能しないのである。上記エレコムマウスアシスタント上では正しい設定になっているハズなのに、ナゼか「戻る/進む」ボタンが使えない。厳密に言うと「戻る」ボタンだけが“たまに機能”したりする。謎。

 そこでエレコムマウスアシスタントを使って「戻る/進む」ボタンのカスタマイズを行ってみることに。Safariの「戻る/進む」ボタンは、キーボードショートカットのCommand+「[」や「]」。エレコムマウスアシスタントで「任意キー」としてこのショートカットを改めて指定すれば……「戻る/進む」ボタンが使えるようになったり……しない? さてどうなるか?

左がデフォルト設定だが、この状態だとSafariの「戻る/進む」ボタンが正しく機能しない。そこで、これらボタンにキーボードショートカットを設定。右のようにカスタマイズした。

 結果、「戻る/進む」ボタンは全然使えるようにならない。他にもアレコレ試しつつ再起動したりもしつつ頑張ってみたが、俺のMacで俺のSafariにて俺のRelaconを使うと、絶対必ず無限かつ永遠に「戻る/進む」ボタンが正しく機能しやがらねえのであった。

 もしかして既知の問題? とか思って検索してもみたが、ん~、他の人にはこういう問題は置きていないっぽい。上記ソフトはmacOS Catalina 10.15に対応しているので、OS絡みの問題でもなさそうな……まあmacOS Catalina 10.15.3だとどうなのかわらないが。

 ともあれ、俺環境ではRelaconの「戻る/進む」ボタン機能しやがらねえ問題が継続発生中となった。「戻る/進む」ボタンけっこう重要ですな。それが使えない。というわけで、Relaconはとりあえずお蔵入りとなってしまった。

そうだコレにRelacon使えばいいじゃん!!! 結果、Relaconが最高に便利に♪

 なーんだRelaconは俺環境だと全然ダメじゃんお蔵入りじゃん~、となってから月日が少々流れた頃、俺はある作業に没頭していた。それは、これまで撮りためてきたというか、撮りっぱなしにしてきたデジカメ写真を、一気に大整理!!! 不要な写真やピンぼけ写真や今後閲覧しそうもない写真を吟味して、片っ端から消去していくという作業である。

 macOSで行っているが、具体的にはFinderで写真をサムネイル一覧し、スペースバー押下で拡大表示(クイックルック)し、不要な写真だったら「Command+Delete」でガスッと消去していくというもの。単純明快でスピーディーな方法としてFinderでの消去作業を行っている。

 でも何万枚もの写真を吟味して消していくのは、けっこうタイヘン。マウスやキーボードの操作となるが、両手がけっこう痛くなってくるほど。また、パソコン画面にかじりつき状態の作業なので同じ姿勢を強いられ、背中も肩も凝ってくる。

 そこで思い出したのがお蔵入りさせたRelacon。上記写真消去作業は、並ぶサムネイルから写真を選択してクイックルックし、その写真が不要なら削除するというのがメイン。コレってRelaconのキーをカスタマイズしたら、もっと効率よく、ラクにデキんじゃね? と。

 そこで行ってみたRelaconカスタマイズが以下のもの。「戻る/進む」ボタン機能にUNDOと削除を設定し、メディアボタンにはカーソル移動とスペースバーを設定した。

トラックボール下にある「戻る/進む」ボタンには、写真の削除とそのやり直しができるよう設定。メディアボタンはカーソル移動とクイックルック用のスペースバー。これなら片手で写真削除作業を行えそうだが……!?

 結果、撮りっぱなし写真の吟味&削除をスゲく快適に行えるようになった。メディアボタンで写真を選んだり送り戻ししたりしつつ拡大表示。不要な写真を見つけたら「戻る/進む」ボタンで削除したり、あっ間違って消しちゃったという場合に操作をUNDOしたりできる。リラックスした姿勢で、片手だけで行えるので、空いたもう一方の手でコーヒーなんか飲んだりもできる♪ たまにファイルの選択状態が外れたりして、その時はトラックボールと左クリックボタンを使うことにもなるが、リラックスした姿勢で作業できるのは非常に有り難い。

Relaconを使い片手だけでファイルを選択・拡大表示・削除などしている様子。Relaconだけで写真を選択でき、クイックルックで詳細に見ることができ、さらに削除やそのやり直しまでできる。これラクだわ~写真整理が楽しくなってきたわ~。まあ、タグ付けとかフォルダ移動などのやや複雑な操作にはあまり向かないので、不要ファイルの一時閲覧と削除といった単純作業なら便利という感じだろう。

 いや~エレコムマウスアシスタントによるRelaconのカスタマイズすげぇ実用的っすわ~!!! プロファイルを作っておけば即座に通常用途用のキー機能にも戻せるしネ♪ てゅーか各種作業用にプロファイル作れば、なんかけっこう多くのルーチンワーク的PC作業が、もっと効率よくラクになるような気もする。ので、そういう使い方にピンと来た方は、ぜひ一度Relaconをチェックしてみて欲しい。

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。