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SIMフリーのiPhoneなのに「SIMロック」? 表示の不具合に遭遇した

【iPhone XR】

 5G対応の「iPhone 12」シリーズが発表された。今年は例年と違い、10月に2機種、11月に2機種という順で発売されるため、じっくりと比較して、選びたいところ。原稿執筆時点ではまだ発売されていないので、本誌の「何が違うの? 「iPhone 12」「iPhone 12 mini」「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」を比べてみた」を読みながら、悩んでみましょうか。

 最近、スマートフォンは買い換えサイクルが長くなる傾向にあるけど、今回のiPhone 12シリーズは5G対応やMagSafeなどの注目点があるため、2年目で買い換える人も少なくないはず。2年前の発売というと、iPhone XSシリーズになるけど、このときもiPhone XRが少し遅れて発売された。筆者も動作検証などのため、まだiPhone XRを持っているんだけど、今回はiPhoneが4機種展開になるため、そろそろ御役御免にするつもり。

 そんなiPhone XRをチェックしていたら、[設定]アプリにヘンな表示があって、ちょっと困ってる。

 iOS 14にアップデートしてからなのか、[一般]-[情報]に、[AppleCare+]や[SIMロック]という項目が追加された。[AppleCare+]は有効期限が表示されて便利なんだけど、[SIMロック]の方はSIMロックの有無を表示する。

「SIMロックあり」と表示されているが、各社のSIMカードを挿してもちゃんと認識する

 筆者のiPhone XRは約2年前、Appleのオンラインストアで端末のみを購入したもの。つまり、本来はSIMフリーのはずなんだけど、どういうわけだか、[SIMロック]の欄は[あり]と表示されている。ちなみに、周囲でも同様の事例がないかと調べてみたら、家族が使ってるiPhone X(同じくAppleのオンラインストアで購入)も[SIMロック]の欄が[あり]と表示されている。なぜ?

「SIMロックあり」をタップすると、このような表示。AppleのオンラインストアでSIMフリー版を購入しているのに、どういうこと?

 じゃあ、本当にSIMロックがかかっているのかというと、表示だけがおかしいようで、NTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれのSIMカードでも動作する。念のため、再起動や初期化などを試してみたけど、結果は同じ。アップルのサポートに電話をしてみたところ、アップルでも問題を認識していて、「おそらく、iOS 14の不具合だと思われます」というのが回答。

 「iOSの復元で解消された事例がある」という情報が得られたので、これも試してみたけど、問題は解決せず。この不具合は全機種に起きているわけではなく、一部のデバイスのみで起きているようで、筆者が所有する他のiPhoneでは[SIMロック]の欄が[なし]と表示されている。

初期化してみたり、復元も試してみたが、不具合は解消されなかった

 どんなサービスでも多少の不具合が避けられないことは理解しているけど、これだけ明確な不具合であれば、Appleとして、ちゃんとサポートページにその旨を書くべきじゃないですかね? iPhone 12シリーズの発売を控え、これから買取や下取りに出すユーザーが多そうだけど、いざお店に行ったら、「SIMロックあり」と評価されてしまい、買取額が減額されてしまうかもしれない。

 この不具合が起きているのは「iOS 14.0.1」で、iPhone 12シリーズ発売前後に公開されることが予想される「iOS 14.1」で解消されるかもしれないけど、ちょっとタイミングも良くないし、Appleもサポートで聞かない限り、情報が出てこないため、やや不親切な印象は否めない。

iCloudのストレージプラン、領収書がヘン?

 Appleについては、もうひとつ不可思議なトラブル(?)が起きている。家族が仕事で使うため、iCloudのストレージプランを契約しているんだけど、以前は毎月、「Apple からの領収書です」というメールが届いていたのに、昨年あたりからメールが届かなくなっているという。これもサポートに確認したところ、「トラブルの原因は不明ですが、再送信してもらえれば、受信できます」というのが回答。ネット上でもいくつか同様の事例が報告されていて、説明される解決策も同じ。ただし、これも一部のユーザーのみで、筆者のiCloudのストレージプランはちゃんと領収書が届いている。

iCloudのストレージプランを購入しているのに、「Appleからの領収書です」のメールをしばらく見ていないユーザーは確認してみた方がいいかも

 再送信すれば、領収書が受信できるのはいいとして、ちょっと気になるのが不正利用防止のための確認。Appleの場合、iCloudのストレージプランやiTunesの支払いなどはクレジットカードで決済するユーザーもいれば、チャージしたStoreクレジットから差し引かれるようにしている人もいる。

 クレジットカードの場合は、請求書が届いたり、Web明細が発行された段階で、不正利用に気づきそうだけど、Storeクレジットから差し引いている場合は、ユーザー自身が[設定]アプリの[Apple ID]の[メディアと購入]や[サブスクリプション]などをチェックしないと、気づかない可能性が高い。有料サービスを利用しているユーザーは、一度、確認することをおすすめしたい。

 ちなみに、「Apple からの領収書です」のメールは、フィッシング詐欺のメールとして悪用されるケースがあり、一部では「領収書の発行を停止できるようになった」とも報じられているんだけど、筆者や周りの人のiOSデバイスにはそんなメニューがなく、Appleのサポートページでも何もアナウンスされていない。いずれにせよ、「Apple からの領収書です」が届いているときもメールが本物かどうかをよく内容を確認することをおすすめしたい。

 Appleは今後、iPhoneなどのハードウェアだけでなく、「Apple TV+」や「Apple Arcade」など、オンラインサービスを拡充していくと言われているけど、その前に、Apple IDに紐付くサービスや決済をもっとわかりやすく整理して欲しいところ。同時に、こうしたトラブルが起きているときは、いち早くユーザーに正しい情報を伝えて、余計な誤解や不安を減らしていくことが大切じゃないですかね?>Appleさん

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