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ワイヤレス全盛の今、USB Type-Cの有線イヤホンにこだわる理由

【HUAWEI P30】

 ソニーの「WF-1000XM3」がヒットし、アップルが「AirPods Pro」を投入するなど、最近はワイヤレスイヤホンの人気が急速に高まっているようです。ですが筆者はそうしたワイヤレスイヤホンに目もくれず、有線のイヤホンを使っています。

 といっても別段音質に強いこだわりがある訳ではないのですが、それでもなぜ有線にこだわっているのかといえば、長距離フライトのためです。実は筆者は飛行機が苦手で、相当疲れていない限り座席で寝ることができないことから、海外出張での長距離フライトの際には、騒音対策のためほぼずっとノイズキャンセリング対応のイヤホンをして音楽を聴いたり、時には音を鳴らさず耳栓代わりにしたりして辛抱しているのです。

 確かに最近のワイヤレスイヤホンは、バッテリーの使用時間が大幅に伸びているのですが、それでも10時間を超えるフライトでは途中で充電が必要で、使えない時間が発生してしまいます。そうしたことから充電の必要がない、有線のイヤホンにこだわっているわけです。

 最近ではスマートフォンにイヤホン端子がない機種が増えていることから、iPhoneではLightning端子に直結できるパイオニアの「RAYZ Plus」を使っていました。ですが筆者がこの夏から使い始めた「HUAWEI P30」には当然Lightning端子がないので、RAYZ Plusは使えません。

 もちろんHUAWEI P30にはイヤホン端子があるので、通常の有線イヤホンが使えるのですが、筆者にはそうもいかない事情があります。というのも長距離のフライトでは、録画したテレビ番組などを観るためタブレットを使うことも多いのですが、長らくiPad miniの新機種が登場しなかったのにしびれを切らし、今年ファーウェイの「HUAWEI MediaPad M5 8.4」に変えてしまったのです(その後、第5世代のiPad miniが登場した訳ですが……)。

主に長距離のフライトなどで使っている「HUAWEI MediaPad M5 8.4」。イヤホン端子非搭載なので、USB Type-C端子にイヤホンを接続する必要がある

 しかもこの機種にはイヤホン端子が搭載されていなかったことから、USB Type-Cに直結でき、アクティブノイズキャンセリング対応で、なおかつAndroid端末でも使えるイヤホンであればHUAWEI P30と共用できるのでは……と考えたのですが、これがオーディオ系のライターさんに聞いても「Type-Cですか……」と頭を抱えられてしまうくらい、選択肢がない状況だったのです。

 それでもなんとか見つけ出すことができたのが、シャオミのノイズキャンセリングイヤホンと、Razerのゲーミングイヤホン「Hammerhead USB-typeC ANC」の2つ。そこでこの2つを実際に購入し、性能を確認してみました。

USB Type-C端子に直結でき、ノイズキャンセルに対応する、シャオミのノイズキャンセリングイヤホン(左)と、Razerの「Hammerhead USB-typeC ANC」(右)。デザインや素材感は似ているが、Razerのイヤホンは接続すると光る演出も用意

 あくまでオーディオにこだわりのない筆者の感想になってしまいますが、音質に関しては、シャオミのイヤホンの方はスタンダードな音、Hammerhead USB-typeC ANCの方はやや高音に強くポップスなどが適しているかな、という印象でした。一方ノイズキャンセリングのかかり具合は、どちらもこれまで使っていたRAYZ Plusと比べると弱く、騒音が大きい所では外の音がやや聞こえてしまう印象です。

もちろんイヤホン端子を備えるHUAWEI P30でも、USB Type-C端子に接続することでこれらのイヤホンは利用可能だ

 欲を言えばもう少しノイズキャンセリングに強ければよいのですが、それでも大きな不満はないので、現在はこれらのイヤホンを継続して使っています。とはいえ、そもそもUSB Type-Cイヤホン自体の選択肢が非常に少ないことに変わりないので、もう少し数が増えてくれれば……というのが本音です。