みんなのケータイ

衝動買いしたPixel 3aは“使えるサブスマホ”だった

【Pixel 3a】

 よく言えば好奇心旺盛、悪く言えば飽き性な筆者。スマホは常に2〜3機種を併用している。仕事柄、iOS/Androidの両方に親しんでおきたいという意図もあるのだが、純粋に使っていて楽しいからでもある。

 現在はメイン端末としてOPPO Find Xを使っているが、実はサブスマホとして「HTC U11」も持ち歩いている。Impress Watchの「キャッシュレス百景」で書いた通り、メインスマホのFind XでモバイルSuicaを使うためだ。

 ただ、このサブスマホ、筆者の使い方が悪かったのか、防水性能が悪くなっていたらしく、最近では起動してもすぐにバッテリーが尽きてしまうようになった。そのため、モバイルSuicaを使うためだけに電源を切ったまま持ちあるいている状況だった(オートチャージを設定しておけば、ほぼ起動しない状態でも改札通過はできる)。

Pixel 3aをサブスマホとして購入

 筆者がそんなことを考えていたおり、Googleから発表された「Pixel 3a」。GoogleのソフトウェアがAI技術をふんだんに盛り込んだ1台で、最新モデルながら5万円を切るという価格も魅力だ。しかも、日本向けモデルはおサイフケータイにも対応している。

 おサイフケータイに対応し、3キャリアで利用でき、価格はそこまで高くない。筆者の求めるサブスマホの要件には十分合致していた。保証期間の過ぎたHTC U11を修理するよりも、少し上乗せしてPixel 3aを買った方が物欲も満たされるかもしれない……そんな心理も働き、発表記事を見てから数分後には、Google ストアで購入予約していた。

Googleの倉庫があるシンガポールから送られてきたPixel 3a。何の変哲もない段ボール箱だが、スマホを取り出したとき、底板に「こんにちは〜」と挨拶されたのに気づいた

 さて、そこから3週間が経ち、筆者の待ちかねた新端末がやってきた。まだ十分使い込んだとは言えないが、おおむね満足している。上下も狭額縁なFind Xを使っている筆者には、Pixel 3aの上下ベゼルがやや広く感じるが、ディスプレイは精細で申し分ない。

額縁を切り詰めまくったスマホに慣れてしまったせいか、少し上下のベゼルが残っているのが気になってしまう。慣れとは恐ろしいものだ

 ボディの質感もPixel 3とほぼ遜色がない出来だ。上位機種のPixel 3は磨りガラスでプラスチックのようなマットな質感を表現していたが、Pixel 3aでは正真正銘のプラスチック(ポリカーボネート)になっている。

 そして、Pixel 3aの最大の売りであるカメラ性能についても満足している。Googleいわく「上位機種と同等」というカメラの性能についても、暗所撮影などで試してみる限り、ハッタリではないようだ。

光の少ない夕暮れ時にPixel 3aで撮った写真。夕焼けを淡いグラデーションで描画し、背景の高山の雪渓も黒つぶれせずに収めている(4032×3022ドット、リンク先は無加工)

 残念なのはPixel 3でバンドルされていた「Google フォトでの元の解像度の写真を無制限で保存できる」特典がPixel 3aでは対象外となったこと。Google Play Pointsのランク特典もPixel 3aではゴールドではなくてシルバーと、若干しょぼくなっている。

 特典はともかくとして、Pixel 3aが「この価格でこの品質のスマホを出してくるとは、Googleさんやるなあ」と思わせる出来であるのは間違いない。

おサイフケータイマークはフィルムに印刷されていた。それで良かったのか

 しかしながら筆者、今は少し後悔している。というのも、Pixel 3a購入後、大手キャリアが発表した2019年夏モデルが魅力的だったから。特にドコモでの春モデルの価格が予想よりも安かったのが嬉しいサプライズだ。Pixel 3aという新しいスマホを手にしつつも、にわかにメインスマホも置き換えようかという気分になっている。ケータイ好きとしてはうれしい悲鳴を上げているが、筆者のサイフは音を上げてしまいそうだ。