みんなのケータイ

新品を買ったのに、なぜか開封されてる?

【HUAWEI P20 lite】

 ほんの数年前まで、スマートフォンを購入すると言えば、各携帯電話会社の端末、いわゆるキャリアモデルを購入する形が一般的だったけど、最近はSIMフリー端末が増えたおかげで、家電量販店やオンラインストア、MVNO各社など、いろいろなルートでスマートフォンを購入できるようになってきた。

 この取り扱いや販売という側面で見たとき、ちょっと面白いというか、ユニークだなと感じさせたのがファーウェイの「HUAWEI P20 lite」だ。HUAWEI P20 liteは今年3月にグローバル向けに発表されたHUAWEI P20シリーズの普及モデルに位置付けられる。実は、パリで行われた発表会の段階では、HUAWEI P20 liteがまったく触れられなかったものの、プレス関係者の間では「きっと各国向けに出るし、日本向けにも供給されるはず」なんて話していたら、数日後には欧州市場向けに供給されることが報じられていた。

 日本向けについては、まず、auが5月13日に夏モデルとして「HUAWEI P20 lite HWV32」を発表して、先陣を切る。続いて、5月20日にはワイモバイルUQ mobileが相次いで取り扱いを発表。相変わらず、サブブランド2社はガチンコです(笑)。

 そして、6月11日にはファーウェイの国内市場向けの新製品発表会が開催され、SIMフリー版の「HUAWEI P20 lite」が発表された。これを機に、IIJ、mineo、BIGLOBE、LINEモバイル、J:COMなど、MVNO各社が一斉に取り扱いを発表。

楽天モバイルは「P20シリーズ機種変更キャンペーン」を実施。Webでの機種変更で10%割引

 これらに続いて、6月13日には楽天モバイルが発表会を開催し、夏モデルとして「HUAWEI P20」と「HUAWEI P20 lite」の取り扱いを発表。発表会にはファーウェイの呉波氏が登壇し、製品をアピールする一方、楽天モバイルとして、「P20シリーズ機種変更キャンペーン」を実施することが明らかにされた。HUAWEI P20 liteはショップ販売価格が3万1980円のところを楽天モバイルのWebでの機種変更をすると、10%割引の2万8782円、従来機種がファーウェイ製品の場合はさらに1000円引きで2万7782円にするという。楽天モバイルとしての力の入れようが伝わってくる内容だった。

 振り返ってみると、HUAWEI P20 liteは基本的に同じハードウェアながら(au版はROMが64GB、他製品も周波数対応などが異なる)、SIMフリー端末として販売されるだけでなく、キャリアでもMVNOでも取り扱われ、幅広く販売される端末になったわけだ。当初から、これだけ多くの販路で一斉に販売される端末というのも過去にあまり例がないんじゃないかな?

 さて、そんなHUAWEI P20 liteをどうするか。連載記事でも取り上げたように、実は発売前に実機をお借りして、すでにレビュー記事を書いているんだけど、これだけ幅広く扱われる端末なんだから、今後、いろんな検証するうえで、入手しておきたいところ。発売日はauもワイモバイルもUQ mobileもオープン市場も6月15日だったので、どこで買っても良かったんだけど、最後に目にした発表会が楽天モバイルだったこともあり、今回は楽天モバイルの「P20シリーズ機種変更キャンペーン」で購入することにした。

 受付開始後、楽天モバイルのWebページで申し込んだところ、商品はすぐに配送されてきた。受け取って数日は仕事が忙しくて、すぐには開封できなかったんだけど、仕事が少し落ち着いたタイミングで、届いたパッケージを開けようとしたら、ちょっと箱がヘン。写真を見てもわかるように、パッケージの箱の封印テープが切られていて、片方には新たにセキュリティシール(剥がすと、開封済みなどが表示されるテープ)が貼られている。

届いたパッケージを裏返してみると……
手前側の封印シールは切られていて、反対側はセキュリティシールらしきものが重ね貼りされている。これはいったい?

 何も知らない人だと「開封されてる? 新品じゃないの?」と勘ぐってしまいそうだけど、実はこれ、楽天モバイルの製品情報ページにも『※こちらの端末は楽天グループのアプリインストールのため、パッケージが開封されておりますが、端末は新品です。」という記載があって、「楽天Point Club」や「Viber」など、楽天グループのアプリをインストールするために一度、開封されていたというわけ。楽天グループのサービスを使ってもらうためには、MVNOとして、こういうアプローチを取らなきゃいけないんですね。でも、できれば、Webページで書くだけでなく、送られてきたパッケージに「アプリのインストールのために開封したけど、新品です。ご安心を」と書いた紙でも添えておいてくれたら、良かったんだけど……。

実は、楽天グループのアプリをインストールするために、開封されていたとのこと
ということで、楽天モバイルのSIMカードを挿して、設定完了。だけど、今回のHUAWEI P20 liteはauのネットワークに対応しているのが魅力なので、リセットして、auのネットワークを利用するMVNOのSIMカードを入れ替えてしまうかも……

 ちなみに、同じように「HUAWEI P20 lite」を扱う他社は、どのようにしているのかが気になって、UQ mobile(UQコミュニケーションズ)に伺ったところ、同社は「開封しない状態でプリインストールを完了し、お客様へお渡ししています。生産過程で書き込んでいます。」という回答が返ってきた。つまり、キャリアと同じようなプリインストールの状態で出荷しているわけだ。現在は「UQポータル」「UQライフ」「CosmoSia(メール)」「あんしんフィルター」をプリインストールしているそうで、これらのプリインストールされたアプリは、工場出荷状態に戻すリセットをかけても消えないとのこと。

 とまあ、そんなわけで、「HUAWEI P20 lite」は基本的に同じ製品ながら、いろんなルートで販売されて、でも、実は微妙に内容が違うことがわかりました。本誌のニュースでも伝えられているように、発売がスタートしてからもMVNO各社やオンラインストアなどで、SIMカードとのセット販売など、さまざまな拡販が行なわれているので、購入を検討していた人はおトクな買い方を探してみるといいかもしれません。

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