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マニア御用達、独特の触感がたまらない「裸族の服」

「裸族の服」本体。3.5インチと2.5インチの二種類があり、色はそれぞれ白、黒、青がラインナップされている(2.5インチは青・黒のみ)

3.5インチのドライブに着せた状態。ノリは「レンズ付フィルム」に近い
 またまた妙なネーミングの製品が登場した。その名も「裸族の服」。3.5インチハードディスクドライブをむき出しの状態で使う際、地面に直接置くのを防ぐためにドライブに着せるシリコン製の「服」である。メーカーでは「ケース」と表記しているが、むしろジャケットに近い製品だ。

 パソコンのハードディスクを交換する際や、取り外した余剰ドライブを引き続き使用する際、また故障ドライブからデータを救出する場合など、ドライブをパソコンのベイに固定せず使うシチュエーションは多い。自作ユーザーの中には、ドライブを年中むき出しの状態で使っている漢も珍しくはない。本製品を導入すれば、たとえベイに固定しなくても、必要最小限のコストと手間でドライブを保護できるようになるのである。

 取り付け方法は至って簡単で、パカッと開いた一方の面からドライブをはめ込むだけ。素材は伸縮自在のシリコンなので、まさに「着せる」という表現がピッタリだ。IDEのハードディスクはもちろん、SATAのハードディスクでも問題なく利用できる。

 しばらく実際に使ってみたが、これがすこぶる便利である。これまで地面にペタッと置くのがイヤで、なんとなく立てたり重ねたりしていたのが、本製品さえあれば遠慮なく直置きできる。5段までのスタッキングも可能であるほか、素材がシリコンということですべりにくい利点もある。振動も吸収してくれるので、騒音の軽減にも役立つ。一度使ってしまうと、なぜこういった製品が今まで市場に存在しなかったのか不思議になるほどである。

 近頃はIDEのハードディスクをUSB2.0に変換するアダプタがパソコンショップでよく売れているそうだが、それらはまず間違いなくドライブを裸の状態で使用しているわけで、本製品はそれ以上の台数が売れてもおかしくない計算になる。もっとも、あまり売れすぎると逆にHDDケースが売れなくなる可能性もあり、メーカーや販売店にとっては痛し痒しだろうが、ユーザーにとってはありがたい製品であることに間違いはない。

 ひとつだけ気になったのが、裏面が完全にシリコンに覆われていて、熱の逃げ場がないこと。ドライブを挿入する面は開放されているので問題ないのだが、裏面は騒音防止のためかシリコンに完全に覆われてしまっている。実際の利用時は、シリコンで覆われている面を下にし、熱が上に逃げるようにしたほうがよいだろう。

 実際に使う前は、「裸族の服」というネーミングからして、裸族にとっての服ということは、要するに「いらないモノ」の比喩なのか? と深読みしてしまったが、一度使うと手放せなくなる便利グッズである。


シリコンによる一体成型。皮膜は薄いが強度はかなり高く、容易には裂けない いわゆるひとつの「半裸」の状態 IDEケーブルと電源ケーブルを装着した図。SATAドライブでも利用可能

アイ・オーの耐衝撃HDD「HDP-U」(左)と比較した図。モバイルユースではないこともあり、ジャケット内側にヒダがついたHDP-Uと比べると耐衝撃性は高くない 片面はドライブが露出し、もう片面はシリコンで覆われる形になる 置く状態によっては熱がこもるので、天地の向きには注意したい

品名 発売元 購入価格
裸族の服
CRF35-WT(ホワイト)
センチュリー 980円



URL
  製品情報
  http://www.century.co.jp/products/accessories/crf25_35.html


(kizuki)
2006/04/19 10:59

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