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PHSも流用可!! 電話機はやっぱりデジタルコードレスホン
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


PHSも流用可!! 電話機はやっぱりデジタルコードレスホン

 俺の場合、コードレスホンを使う場合は必ず、デジタルコードレスホンにする。マニア的勘が働く方なら既にピンと来たことと思うが、デジタルコードレスホンしか使わないのは、すげぇ容易に通話を傍受される可能性が大だから。別に聞かれちゃマズイような通話はしてないが、傍受されるかも~と思って通話するより、まず傍受されないゼと安心して通話するほうが気持ちよい。

 ご存じのとおり、今時の電話機(家の中に設置する電話だヨ!!)と言えば、当たり前のようにコードレスホンが主流となっている。比較的にフツーな方々は「コードレスホンなんかどれだって同じだろ」という感覚でテキトーにコードレスホンをお使いのよーな気がするが、実際はそうではない。

 コードレスホンは、親機と子機があって、その間を無線で結んで通話の音声などをやり取りしているが、その際にやり取りされる電波の種類(というか内容)によって2種類に分けられる。ひとつは、音声をそのままアナログ変調してやり取りしているアナログコードレスホン。もうひとつは、音声をデジタル化してから変調をかけているデジタルコードレスホンだ。で、早い話が、アナログコードレスホンでの通話はヒジョーに簡単に傍受できる。一方、デジタルコードレスホンでの通話の傍受はちょっとやそっとじゃ無理。

 なのだが、電気屋さんで売られているコードレスホンの多くはアナログコードレスホン。デジタルコードレスホンもあるにはあるが、数えるほどしかない。お値段の違い(アナログのほーが安いヨ!!)とマニアックな危機感の薄さが相まってか、主流はアナログコードレスホンってわけですな。

 さらに言うと、ある種の受信機を使えば、特に何ら知識などなくても、すげー簡単にこのアナログコードレスホンの通話(親機・子機間でやり取りされる音声)を傍受することができる。傍受っていうよりもむしろ盗聴ですな。そしてこのある種の受信機は日本全国いろんなお店で手軽に買えたりもする。ついでに、通話を傍受するのは法的に問題がないとキている(でも通話内容を利用したり口外したりすれば犯罪らしいヨ!!)。って、脅してるわけじゃないのだが、これがコードレスホンの現状なのだ。


 まあ、最近のアナログコードレスホンは、通話を傍受しにくくする工夫も施されているようだ。例えば通話の音の周波数の高低を逆転するような工夫。だがしかし、この“通話が傍受されにくい工夫がなされたアナログコードレスホン”に対抗し、前述のある種の受信機も“傍受されにくい工夫がなされたアナログコードレスホンの通話を手軽に傍受できる工夫”をしている。いたちごっこ……と言いたいところだが、現状では受信機側の圧勝になっている。

 みたいな情報を知れば知るほど、俺はアナログコードレスホンを使うのがイヤになるのだ。加えて、最近のコードレスホンは非常に良くできていて、子機だけでだいたい全部できちゃう。通話、留守番電話の設定やメッセージ再生、親機に登録した電話番号へのダイヤルなど、何でも子機だけでできちゃう感じ。つまり、子機ばっかり多用であって、これすなわち電話の使用となればいつも無線を使っているわけだ。電話=無線であり、無線が電話使用のカナメ!! そのカナメ部分がなーんか危うい感じなのはイヤン!! だからデジタルコードレスホン!! デジタルコードレスホンが使えないときゃぁカールコードが付いた受話器使うゼ!! とか思うのだ。


PHSを流用できるデジタルコードレスホン

最近ではマニアアイテムになってしまった感のあるPHS-M302。サイズも比較的にコンパクトで、まずまずの機能を持つ。何よりもPHS端末(DDIポケットのαマーク付き端末に限る)を登録できるという点が魅力的
 アナログコードレスホンなんてイヤ~ン!! でもコードレスホンはすげー便利!! とか思う拙者は、4年くらい前からデジタルコードレスホンを使用中。モノは三洋電機の『テ・ブ・ラ・コードるすデジタル』ことPHS-M302。ていうか留守番電話機能を持っていてデジタルコードレスホンであって多少ソソる電話機というと、当時はこれくらいしか見あたらなかったので導入したのだ。

 PHS-M302は、もうほとんど売ってないようだが、この電話機の良さは、DDIポケットのPHS端末を子機登録できるという点。DDIポケットのPHS端末ユーザーは、外ではPHS(回線)で通話し、家の中ではそのPHS端末でNTTの加入回線(屋内に固定する電話回線ですな)を使って通話できる。もちろん、家にかかってきた電話をPHS端末で受けられる。なお、PHS-M302本体にはカールコードなどが付いた受話器は付属しない。最初からPHS端末としても使える子機(PHS-M302S/PASCALシリーズ)が付属している。このほか、親機はデジタル留守録応答(テープを使わず録音再生可能)とか、ハンズフリー通話など、まあまあ今時っぽい機能を備えている。


本体のPHS-M302と子機のPHS-M302S。親機は充電器感覚で使う置き台みたいなもので、親機専用の受話器というのはない。親機のみで使う場合は、親機のスピーカーから相手の声が聞こえ、親機のマイクに向かって話しかける、ハンズフリー通話となる
 家の電話もPHSへの電話も1台のPHS端末で受けられるゼ~ッという便利さおよびコーフンから、しばらくは愉快にこのPHS-M302を使っていた。PHSを子機として使って「ああっ便利!!」と思うのは、意外なことかもしれないが、イヤホンマイクが使える点。PHS子機を胸ポケットに入れ、イヤホンマイクで通話しつつ、キーボードやマウスを使ったり茶ァ飲んだりできるのが快適。そう言えば普通の子機ってなーんでイヤホンマイク端子がないのかなーと不思議に思うほど、イヤホンマイク利用は便利だ。

 それから、PHS子機を含むデジタルコードレスホン全般に言えることだが、音がよく、粘りも強い。音は、通話品質が高い。ノイズが乗りにくいので、いつもわりとクリアな音で通話できる。また、アナログコードレスホンだと、親機と子機の距離が離れたり中間に遮蔽物やノイズ源が増えたりすると、音が悪くなると同時に通話が途切れたりする。でもデジタルコードレスホンだと遮蔽物やノイズ源があっても、アナログコードレスホンほどは通話(通信)状況が悪くならない印象がある。じゃあ突如ブチッと切れるのかと言えばそうでもなく、PHS-M302や後述のVE-PVC5Jの場合、フツーのアナログコードレスホンよりも切れにくい。遮蔽物が多かったり親機・子機の距離が広がっても、そー簡単には切れないという印象。いわば“粘る子機”として便利に使えた。

 実際使ってみると多くの面でデジタルコードレスホンが有利なんだよね~やっぱりPHS-M302最高だよね~と思っていたが、そろそろ飽きてきたのが去年。飽きてくるとアラが見えてくるモンだ。子機のバッテリー交換はもう2度目だし、親機・子機とも薄汚れてきたし、それにこの電話機ってなーんかちょっとノイズが乗るような……子機も音が反響するような感じだしなぁ……と、いよいよ本格的に次の電話機の購入を考え始めた。

 そうだこのPHS-M302はすげー気に入ってたから、コレの新型……ってのが全然ナイ。個人的にはかなり最高だと思っていたので、これの新型ならよりいっそう最高だろうと予想したが、そもそもPHS-M302はそれっきり後継機種がないようだ。……もしや、DDIポケットPHSを子機として登録できる電話機って、アレですか、せっかく顧客がDDIポケットのPHS持ってるのに家の中でNTTの回線使っちゃってDDI的には通話料儲け損ないであって、つまり、「DDIポケットの通話料収入減らすような製品作っちゃダメ!!」みたいな? などと深読みしてしまうほど、PHS-M302の後継機種が出てくる気配がないのであった。


PHS-M302の次に導入した、PHS子機登録が可能なデジタルコードレスホンことVE-PVC5J(松下通信工業)。基本的な機能は新型のVE-PV55Jと同様。在庫があるところにはあるようで、新型が出たということもあって安値で売られている感じ
 あーあ、残念。でも別のを探そう!! てなわけでいろいろ調べたり探したりして見つけたのが、パナソニック(松下通信工業)のPHSデジタルコードレス電話機、VE-PVC5J。コレは内容的にはPHS-M302よりもずっと強まっていて、親機も子機も機能豊富。今時のコードレスホンの中でも超多機能に属する電話機だ。PHS子機登録も充実しており、パナソニックブランドのPHS端末の多くを登録できる。また、専用子機にFAXやBS・CSチューナー類をつなげれば、電話回線を使う機器のワイヤレス化がはかれたりして、コレって最強の電話機では!? とか思えるほどの充実ぶり。くわっ!! コレだ!! これしかねえ!! というわけで速攻購入したのが去年。

 なのだが、その後すぐに、VE-PVC5Jは生産終了したらしい。あーまたなくなっちゃったぁ~。PHS関連電話機はどんどんなくなる運命なんですかデジタルコードレスホンとかPHS子機登録なんかどーでもいいんですか世の中……と思いきや!! 新型登場!! VE-PVC5Jをさらに強化した、VE-PV55Jシリーズが大・登・場ッ!!


VE-PVC5J用の子機、PS105N。親機・子機間で電話帳データを(ワイヤレスで)コピーできたり、子機から親機の多くの機能を制御できたりと、多機能な子機となっている 子機(PS105N)の充電器後ろ側にモジュラージャックがある。ここに電話回線と接続が必要な機器をつなぐと、ワイヤレスでそれらの機器を電話回線につなげられる。FAX、BSデジタルチューナー、モデムなど、いろいろな機器をワイヤレスで使えるようになる

突っ走ってる松下通信工業

松下のデジタルコードレスホン「VE-PV55J」。さらに多機能になり、電話機のハイエンドという感じ!!
 VE-PV55Jシリーズは、もうすげぇすこぶる多機能・充実の電話機である。詳細はパナソニックの製品紹介ページをご覧頂きたいが、電話機にできそーなコトをおおよそ詰め込んじゃった、電話機のハイエンドという感じだ。あーもうちょっと待ってからVE-PV55J買えばよかったなァと思った俺。前述のVE-PVC5Jが非常に良かったので、思わず2台も買っちゃったんですよ。しかも子機は4台!! これで俺のデジタルコードレスホン環境は万全だゼと鼻息荒くしてた途端に新型登場なのであった。

 ともあれ、VE-PV55Jは電話にこだわる向きには非常に使い甲斐のある機能を豊富に備えている。まずは当然留守番電話であり、もちろんデジタルコードレスホン。ミョーなデザインの電話機が多い中、外見的にもアクが強くなくて良い感じ。また、今時の電話機の中でも特に大型の液晶ディスプレイを備え、操作や設定が非常に簡単に行える。安心しつつ便利に使える電話機として、こなれた使用感と機能を持っている。


 やや目を引くのは、ワイヤレスリンク機能だろう。これは子機にFAXやBS・CSチューナーをつなぐことで、電話回線を利用する機器をワイヤレス化できる機能だ。このワイヤレスリンク機能を、リンクナビボタンで非常に簡単に使いこなせるあたりもこなれたデキ。それから、PHS端末を子機登録できる点も継承されている。登録可能な機種はパナソニックブランドのPHS端末各種。キャリアを問わずいろんな端末を子機登録できるあたり非常に便利でナイス。

 このあたりまでは、前述の旧機種、VE-PVC5Jとだいたい同じ。だが、新機種のVE-PV55Jには、さらに目を引く機能が搭載されている。例えば56Kデータ通信機能。VE-PV55J本体内に別売の56Kモデムユニット(カードですな)を追加し、パソコン側に専用のデータ通信カード(CFサイズ/PCカードアダプタ経由でも可能)を挿せば、ワイヤレスでネット接続が可能なのダ!! ……「ダ!!」ってあんた今時56Kかよ、って声も聞こえるが、インターネットなど通信環境をさほど重要視しないユーザーなら「56K・ワイヤレス・スッキリ」ってあたりに実用性を感じることもあろう。個人的には、なーんかいまひとつ熱くない電話機市場の中、松下だけがヤケに電話機の多機能化に力を入れてる点にソソられる。

 それから、さらにスゴいのがドアホンワープ機能。松下通信工業と言えばインターホンやドアホンなどのホームセキュリティ機器でもおなじみだが、VE-PV55Jは松下製ドアホン接続可能。単につながってドアホン呼び出しを電話機で受けられるってだけではなく、ドアホンの呼び出しを携帯電話などに転送してしまうのダっ!! つまり玄関に来たお客がピンポーン「こんちは~」とかやると、間もなく出先の携帯電話などとドアホンが接続され、玄関のお客と外出中のアナタが直接話せる!! これってトリッキーでステキ!!

 ていうかトリッキーっていう以前に、セキュリティ面で大いに役立ってくれる機能だ。訪ねてきたお客さんを留守の憂き目にあわせず、ちゃんと連絡が取れるっていうメリットが、フツーに得られる。加えて、玄関に誰か来たらいつでも対応ができるわけで、つまり留守状態皆無。最近のドロボーさんは玄関から正々堂々と訪ねてきて、ドアホン押して留守を確認し、それから入ってくるらしい……みたいな不安も解消されるわけだ。

 てなわけで、ちょっとここまでイッてる電話機って他にないんじゃないですかァ~、と。いや、松下通信工業のこの電話機だけが、電話機市場の中で思いっきり突っ走ってる感じ。こんなにいろんなコトができ、また、そのいろんなコトがそれぞれ実用性につながっている電話機は、VE-PV55Jくらいのモンなんじゃなかろうか。マニアックかつ現実的に電話機にこだわっていきたい俺には、VE-PV55Jが今最もホットな電話機だと感じられる。


・ VE-PV55J製品情報
  http://www.mci.panasonic.co.jp/pcd/pv55/index.htm
・ スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
  http://impress.tv/it/article/stv.htm

2001/07/30 00:00

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