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安くてグッドな「L461」、ちと高いけどイイ!! LCD用アーム
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


もうCRTは買いたくない!!

16インチでSXGA表示のL461。表示の良さや調整機能の充実など、8万円台で買えるLCDとしてはヒッジョーに満足度が高い製品だと感じた。ちなみに、L461にはアームは付属せず、工場出荷状態ではムの字型のスタンドがネジ止めされている
 パソコンに対してある程度マニアックなユーザーなら、恐らく複数台のパソコンを所有・使用していると思う。1台は仕事用で1台は趣味用とか、1台はメインで1台はサブとか。さらに、1台はメインで1台はサブでもう1台はバックアップとか。1台は使用のためで1台は観賞用で1台は保存用となれば見上げたマニア根性と言えるが、ともあれ、複数のパソコンを持ってる状態はそう珍しくない。

 となると、まあ、フツー、複数台のディスプレイも所有することになる。VGA切替器などで1台のディスプレイを複数のマシンで共用するって手もあるが、複数台のマシンを同時に使いたいとなると少々煩雑。複数台のマシンを頻繁かつ同時に使うとなると、いちいち切り替えるってのはあまり現実的ではなくなったりもする。ならばディスプレイ買うかってことで、結局、コストパフォーマンスが高いブラウン管式のディスプレイを買い、それぞれのマシンにつなげたりする。

 かく言う俺もそうで、切替器で1台のディスプレイを複数のマシンで共有したこともあるが、結局、あーもー面倒~って感じで、安価なCRT(ブラウン管式のディスプレイですな)を買ったりした。で、現在あるCRTはと言えば、大物から小物まで合わせて5台くらい。

 そんな状況、ちょいと以前までは良かったが、現在は考え物。というのは、ご存じのとおりリサイクル法が施行されたので、まず捨てるのにけっこうお金がかかる。また、みんながみんなこのことを知っているから、売ろうとしても全然売れない。壊れずに使えるうちはまだいいが、そのうち金のかかる廃棄物になるかと思うと、なーんか気が重い。ついでに、物理的にも重いので、繋いだり外したりのセットアップでは腰が痛い。
 (追記:……と思ったんですけど、家電リサイクル法の対象物品はココにあるとおり、エアコンとテレビ(ブラウン管式)と冷蔵庫と洗濯機ということで、純粋なパソコン専用のブラウン管式ディスプレイ(CRT)は含まれないのであった。でもテレビとしての機能を持っていると同時にパソコンのディスプレイともなるCRTは対象になるようですな。)

 部屋にディスプレイを並べて常用しているわけではない俺は、日に日にCRTを使うのが面倒になってきている。設置が憂鬱、存在が憂鬱、壊れた時のことを考えるともっと憂鬱。発色の良さや自由な解像度が使えるという利便はあるものの、最近ではCRTが全然好きじゃなくなったっていうかむしろ大嫌い!! イヤン!! もうアンタなんて顔も見たくないわ!! そんな気分なのだ。

 というわけで、今後一切CRTなどとゆーデカいし重いし憂鬱だし面倒なモンは買わないと誓い、この誓いの証として、比較的に最新型のLCD(液晶ディスプレイ)を買ってみた!! そうだ今後の俺はLCD一本に絞っていくんだよ!! それだよ!! それでキマリ!! そうなったらLCDを買うしか!! みたいな、なんか、目的なんか後回しだゼ勢いだゼというスタンスで思わず買っちゃったのであった。


安っ!! いつの間にこんな価格に!?

L461の入力はDVI-I(29ピン)が1系統のみ。付属のケーブルを使えば一般のVGA出力(パソコン側)と接続して使える。デジタル接続をする場合は別売のケーブルが必要になる。奥に見えるのは電源コネクタ
 どーせLCD買うなら、液晶サイズは大きめ??16インチくらい!? で、表示画素はSXGA(1280×1024ドット)以上で、あとデジタル信号にもアナログ信号にも対応しているヤツがいい!! と探しに探したら、あーんまりナイ。ホントはSXGAで16インチでアナログ/デジタル対応でTVチューナー内蔵ってのが欲しかったのだが、TVチューナー内蔵でSXGAってのは全然なかった。なのでTVチューナーはまあいいやと諦めたのだが、それでも数機種しかない。

 例えばPC Watchのディスプレイ相場情報なんかを見ていただくと一発だが、現在主流なのは15インチのLCD。すげーたくさん出ていて、内容もさまざま。選び甲斐がある感じ。だがその多くは最大がXGA(1024×768ドット)表示。んーどうなんでしょう、汎用的に使い倒すディスプレイとして見ると、ちょっと狭いかも~、と。

 また、もし15インチクラスでSXGA表示のLCDがあっても、それはそれで違和感があるかもしれない。画面の広さと画素数のバランスが悪いかもしれない。15インチでSXGA表示とかさせると、文字とか細か過ぎるかも!? みたいな。

 結局俺は16インチ以上のを買わないと満足できないということが判明し、16インチ以上のLCDに絞って選んでいったら、んまあ!! マジですか!? 最近の大型LCDってかなり安い!! 16インチや17インチのものだと、確実に10万円を切る実勢価格となっている。去年じゃぁ考えられない価格ですな。一昨年あたりだと信じられない価格となりますな。

 値頃感のある16インチディスプレイの中でも、特に値頃感があったのが、ナナオのL461だ。現在だと9万円を切ってる感じ。うそォ、あのナナオのLCDが、消費税込みで10万円切ってんのォ!? と、一瞬昔の俺モードになったものの、現在はそーゆー時代らしい。これがフツーの値段だヨ、と。てなわけで、早速購入。使用開始した。


デザインもスッキリしている。細かな設定は毎度おなじみのナナオの十字配列ボタンで行なう。委細に至って表示の状態を設定でき、ボタン類も比較的に操作しやすい
 L461の詳細に関しては、ナナオの製品紹介ページをご参照いただきたいが、結論から言って、このディスプレイは“買い”だと思う。基本性能はバッチリで、例えば微妙な画質調整や色温度等の調整(カラーマネジメント)など、表示の調整機能は不足なし。入力された信号を手軽に最高の状態で表示させるオートアジャスト系機能もビシッと働く。液晶自体の明るさや見やすさや色合いも十分良く、スッキリしたデザインもナイス。入力系統がDVI-I(29ピン)ひとつだけというのが、なんかちょっと物足りないが、どうにかなる感じ。ていうかこの価格ならそのあたりは我慢できちゃうという印象。

 それから、さすがナナオというか、さすが最新のLCDというか、パソコンとアナログ接続しても、ドットがクッキリ出まくりのあたりは少々カルチャーショック。これまではデジタル接続液晶ディスプレイ命ッ!! とか考えていたのだが、L461程度にクッキリ表示されるならアナログ接続でもいいかもしんない~とスタンスを軟化させがちである。

 ともあれ、L461自体にまったくフツーに頷きつつ納得できた。そして、想像以上にずっと良かったのが、オプションのアーム。L461けっこー安かったから、そうだアレをやろうアームで液晶支えたりしよう!! と思い、ついでに注文したアームが、これがヒジョーかつ劇的に使いやすいオプション品なのであった!!


一見法外な価格、でも実は……

アームは、クランプで机上に固定する。けっこう小さめのクランプではあるが、ガッチリと机に噛みついて(傷はつきませんが)アームやディスプレイを支えてくれるので、安心して使える。ていうか机の方がヤワだと天板がベキとかミシッとかなっちゃうかも、ってほど、クランプ自体は頑丈だ
 LCDよりもCRTの方がイイな~と思うのは、色の自然さなんかもあるが、俺としてはCRTって全然倒れないから安心ということ。LCDって薄型のわりにはそーんなに軽くなく、エイッと押せばバターンと倒れちゃう感じがして不安定。その点がキライっていうか不安だった。なので、本腰入れて使うLCDだから、倒れないように……そうだアレだアームでガッチリ固定しよう!! と思って、L461のオプションアームを注文したのだ。

 注文後、納期を知らされると同時に価格も知らされて、けっこービックリ。アームなどとゆー、あってもなくてもヘーキな付加的なオプションなら、まあボッタクリ的価格でも3万円くらいだろう、とか勝手に思いこんでいた。が、電話から聞こえてきた声は「納期は○○日になりまして、価格のほうが5万2000円になりますぅ」であった。

 ご!! ごまんにせんえんんん~!? 2万2000じゃなくて5万なんですかちょっとオイこらどーなってんだよ俺を騙そうとしてるだろうコノヤロウ店長呼べ警察呼べ消防署も呼べーッ!! ってくらい衝撃的だったが、まだ値段がわからない時点で「あー価格は後で教えてもらえばいいですのでスグ取り寄せてください」とか言っちゃった手前、「うっ、5万、に、2000円です、か。わかりま、した。はいよろしくお願いします」と苦笑いしつつ答えた拙者だった。

 んごぉー!! 久々に失敗した!! 大失敗だ!! モノを買うときゃ価格訊け>俺!! これは買い物における鉄の掟だ>俺!! ていうか鉄より硬いチタニウムの掟だ>俺!! うそ!! ホントはもっと硬い劣化ウランの掟だ>俺!! 5万5000円なりのアームが届くまで、何度も自壊しそうになりつつ自戒した俺だった。

 で、超高価なそのアームが届き、大金を支払い、なんかあんまり楽しくない気分で、早速そのアームをL461に取り付けた。ちなみに、件のアームというのは、コレ。15型、16型、18.1型の液晶ディスプレイに対応する汎用的なデスク取り付け用ディスプレイアームだ。ナナオ製以外のLCDでも、VESA規格のアーム取り付けネジ穴を持つLCDになら対応している。

 取り付けは、多少面倒。取り付けと言うよりもむしろ、最初はアームの組み立てから始まるので、ネジ締めなどに十数分費やす。さらに組み立てたアームをL461に取り付け、それから机上に固定。この間30分。あー高いモン買っちゃったなぁというネガティブな姿勢もあったので、ダラ~ッとしたスピードでの取り付けとなった。

 ところが!! この糞っ高いアーム、これが!! 使ったら!! ヒジョーに良かった!! かなり良い!! すげぇ良い!! なるほど5万5000円の動きかもしれないコレは!! と、かなり明るい気分になった。


アームにはこのよーな関節がある。ヤケに自由度が高そうな関節部でしょコレ。関節部の動きの硬さはネジ締めによって自在に調節できる。時間が経つとアームがダラーンと下がってくる、みたいなこともビシッと防げる L461の背面からは、ビデオケーブルと電源ケーブルが延びるが、アームのケーブル受けを使うと、このようにスッキリとケーブルをまとめられる。とてもイイ感じ

すっげぇ便利なアームちゃん

フツーの状態。ディスプレイを支えている関節部は、これ以上奥(クランプ側)に引っ込まない。が、クランプ部の根本の関節と、ディスプレイ支え部の関節が回転するので、アームが横向きになるようにセットすれば、机の奥にディスプレイ面を押し込める
 まずこのアーム、クランプで机の端に固定する方式なので、使ってみると机上を全然占有しなくてナイス。L461は比較的に狭い場所に設置可能なLCDなのだが、それよりもさらに机上の占有度が低い。ていうかうまく使えば机の端から12~13センチ程度の幅でL461を支えていてくれる。また、ディスプレイ下はフリースペースなので、小物を置いたりしても問題ない。16×13センチ程度のクランプ部が机上を占有するだけで、その他の部分(アームやLCD)は完全に宙に浮いているのだ。

 さらにこのアーム、アームっていうだけあって、まるで腕のように自由に動く。写真を見ていただければ一目瞭然だが、クランプ部を中心に、向かない方向はないというくらい、LCDをいろんな方向に向かせられる。LCD面を手前に持ってきたり奥に寄せたり、左右に首振りさせたり上下にチルトさせたり。ディスプレイ面自体を開店させる(縦表示に対応させるためですな)こともできる。LCD使用上必要と思われる角度にはおおよそ動くし、その動きも軽いと同時に安定感がある。

 アームにはいくつかの関節があるが、その関節部の動きをネジ締めによって調節できる点も非常に良い。それぞれのネジを強めに締めれば、軽く押した程度じゃ動かないほどしっかりとLCD位置を保持し、ネジを弱くすればスイスイと動かしやすくなる。首振りの動きを軽くして、LCD高さ調整は重めにする、みたいなユーザー好みの調整も簡単にできる。


アーム全体像はこんな感じ。デザイン的にもL461とマッチしている。アーム自体がやや重いことと、L461もやや重いことで、再三書くが、ある程度頑丈な机への設置が好ましい。薄目の合板や集成材にクランプ止めすると、もしかしたら湾曲したり割れたりするかもしれない
 実際にこのアームの動きを生かしつつ使うと、んーこんなに快適なら5万5000円もアリかもしんない~と思う。例えば、グラフィック処理などで、細かいドットをじっくり見つつ作業する時は、やや顔に近づけ、LCD面を顔と平行にすると、これが非常に快適に使えるのだ。あるいは、机上の作業とLCD上の作業を平行して行う時は、机上に空間を作りつつ、LCDを適宜便利な位置にもってこられて、これまた快適。マルチディスプレイ環境を作るときにも便利で、他の、あんまり動かせないLCDやCRTの角度や高さに合わせてアームを動かせる。マルチディスプレイユーザーの中には、ディスプレイの向きや位置にすっげぇこだわる人が少なくないので、そーゆー人がこのアームで大喜びできると思われる。

 いやマジな話、このアームとL461を、もう1セット買って、強力なデスクトップマシンと繋いで、LCD運用面超快適なマルチディスプレイ環境作ろうかと思いましたよあたしゃ。ていうかやるかも!! やっちゃうかも!! しかも3画面とかネ!! いや!! やるべきでしょ!! L461&アームのトリプルディスプレイ環境!! そうだやるしかないやるんだよ今ヤレすぐヤ……と思ったが、3セット買うと、合計で45万弱かぁ……。むむむむむ。2セットなら30万か。むむ。んぬー。でも、快適かつスムーズかつ気持ちよくマルチディスプレイ環境を作れると思うと、もしかしたら安いのかもしれない。

 ともあれ、そんなことまで考えちゃうほど、このオプションアーム、ヒッジョーに気持ちよく超快適にグイグイスイスイと動き回ってくれるのであった。机上をスッキリさせたぁいという人にはマジでオススメだと言えよう。


アームを伸ばすとこんな感じ。これでもディスプレイ自体は机上に着いていない(すこーし浮いた状態)。ディスプレイの高さを維持しつつ向きや位置を変えたりするのも容易だ クルリとこちらを向かせた状態。対面販売とかプレゼンテーションなんかには威力を発揮しそう。CRTや一般の据え置き型LCDと違い、ディスプレイ面の向きを変えるのが全然面倒じゃないってのがイイ

低くしてみた。ちなみに、ディスプレイの上下高さ調節の幅はあまりない。実用的な範囲で上下高を調節できるだけという印象。だが、チルトや首振りの自由度が高いので、実用上不都合は感じない こんな感じで常用中。使用時は机の真ん中までもってきて、未使用時や資料表示時には机の奥まで押し込む。ディスプレイ面が移動することにより、机上をより広く使えるのが、アーム使用の最大の魅力だ

・ ナナオ L461製品紹介ページ
  http://www.nanao.co.jp/products/lcd/l461/contents.html
・ ナナオ デスク取り付け用アーム
  http://www.nanao.co.jp/products/ac/lcd_arm_d1/contents.html
・ スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
  http://impress.tv/it/article/stv.htm

2001/07/09 00:00

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