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デジカメの母艦にいいかも!! 「松下の頑丈ノート PRONOTE FG CF-M34」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。



■堅牢ならラクなんだろーなー


松下電器 PRONOTE FG「CF-M34」オープンプライス。松下電器の直販サイトでの価格はWindows 98プリインストールモデルで279800円。CPUはモバイルPentium III 400MHz、HDD 10GB、タッチパネル採用の8.4型TFTカラー液晶(800×600ドット表示)
 俺は、ハードウェア命ッ!! って感じの奴なので、マジメにモバイルするとヒジョーに疲れる。例えば数日かけて出かけるなどとなると、完璧なモバイル環境を装備して行くぜ!! と気合を入れるので、携帯電話、PDA、サブノート、デジカメ、カードやケーブル類を用意して重装備で出かける。そんな時、いつも感じるのは、デジタル機器類をパッキングするときの面倒さだ。

 バッグの中に、なるべくコンパクトに、モバイルガジェット一式を詰め込む。一見、簡単そうに思える作業だが、けっこう神経を使う。サブノートをここに入れて……PDAと携帯はここに並べて詰めて……あーコレだとサブノートの液晶パネル部に力がかかっちゃうなー(液晶が割れちゃうかも!!)。じゃあ携帯をこっちに3個並べて(ていうか1個にしろ1個に>俺)その横にPDA……んーコレだと携帯電話の表示部に傷が付きそうだなぁ(悲しいかも!!)。あっわかったココにPDAと携帯を……むーACアダプタのプラグがサブノートを擦るカタチになるなぁ(傷モンになっちまってやるせないかも!!)。とか。

 ハードウェア命野郎なので、ハードウェアが傷ついたり壊れたり壊れたりするのはイヤ!! ハードが傷つくと俺のハートも傷つくゼーなんちったりし……あぁサムい駄洒落ですみませんでした今後自粛させていただきます。


 ケータイもPDAもサブノートもデジカメも、多くはわりとヤワな機器類。テキトーにバッグに詰めた状態で、ヘタな力がかかると、例えばアンテナが折れるとか液晶が割れるとかキーが押されたまんま出てこなくなるというトラブルにつながる。じゃあそれぞれの機器を柔軟で厚手の素材のケースに入れて……なんてやってると、最強にデカまったモバイルパッケージになってしまう。中型のカメラバッグに重装備モバイル機材一式を入れちゃえーと割り切るってのもあるが、なんつーんでしょ、やっぱりコンパクトにキメたいんですよねぇ。それと、荷物がデカいというのは、基本的にめんどくさいモバイル行為を、より面倒で腰が重いイメージにしてしまい、要するにやる気が失せたりもする。

 たぶん、わりと多くの人は、ハード命とかハートの傷とかってことより、壊れないようにハードウェアを持ち運ぶ工夫をした結果、けっこう嵩張る荷物になってるんじゃないかと想像する。

 結局、デジカメもケータイもPDAもサブノートも、それぞれ十分に堅牢ならいいじゃん、とか思う。そう簡単に壊れない程度頑丈ならば、テキトーなバッグにガシャガシャッと機材を突っ込んでも気にならないのだ。

 そんなことを考えると、そうだ俺はあのカシオのGショックっぽいcdmaOne端末(C303CAなど)とドコモのGFORTなど、頑丈系の機材を揃えてワイルドにモバイルしていきたい!! なんて思うのだが、いつもその考えが頓挫するのは、ちょうどいいサブノートがないってこと。いや、ホントはあって、唯一、パナソニックからPronote FGという、俺が踏んでも壊れない感じだし防滴・防塵のタフなノートパソコンが出ている。のだが、このPronote FG、絶対に壊れなさそーなほど頑丈ではあるものの、デカくて重いのである。オールインワンノートを分厚くしたような大きさがある。小型のブックサイズPCみたいな重さがある。その大きさ・重さを考えた瞬間、俺のワイルドモバイル計画は白紙に戻っちまうのであった。

 が、そんな俺に耳寄りな情報が。“従来のCF-27シリーズに比べ、容積、重さともに約半分”のPronote FGシリーズが出るらしい。む!! 興味津々。どーなんですかソレって実際!? ということで、松下さんからブツをお借りし、試してみることにした。



■このサブノート、チョー硬い!!

CF-M34
対衝撃性は、一般的なノートパソコンの3倍。90cmの高さからの落下試験を行なっているという。液晶パネルもインターナルダンパーや衝撃吸収素材で保護されている

 新型のPronote FGことCF-M34シリーズの詳細については、例によってニュースリリース製品情報や、あるいは松下の通販サイトであるパナセンスの商品情報をご覧いただきたいが、まず触って驚くのが、その堅牢さ。

 具体的な堅牢さについては、その耐久性の実験を公表しているページをご覧いただきたい。90センチの高さからの自然落下に耐え、耐振動・防滴・防塵性能を持つ、非常にヘビーデューティーな仕様。それでいて、A5ファイルサイズ(229×188×43mm)・重量約1.7kg。一般的なA5ノートと比べると、わりと厚くてけっこう重いものの、この比類なき強靱さを考えると全然許せちゃう感じ。相変わらずパナソニックのFGシリーズは、硬くて頑丈の独自路線を突っ走りまくっていると同時に、今度は重量やサイズの実用性を突き詰め始めたという印象だ。


 俺が特に驚いたのは、液晶パネルの頑丈さだ。例えば、使用時に液晶パネルの上の端をつまんで持ち上げても、まるで問題ナシ。さらにその状態でマシンを逆さにしたり横向きにしたりグイッと一周回したりしても問題ナシ。もちろん、電源を入れてOSを起動した状態でだ。フツーのサブノートでこんなことしたら、まず液晶がジワジワッと滲むし、持ち方によっては液晶の表示が損なわれたり割れたりする。だが、CF-M34の場合は表示の滲みも液晶の故障も全然ナシ。

 それから、液晶の左右の端を持ち、グイグイと液晶をよじろうとしても、何ら問題なし。フツーのノートパソコンでこんなことしたら、液晶全体が滲みまくりだし、力を入れすぎるとたぶん液晶が割れちまうだろう。CF-M34シリーズは、なーんか必要以上に液晶パネル部分がチョー硬いのである。

 また、液晶パネルを閉じた状態でも頑丈。閉じた状態の液晶パネル背面に肘をついても大丈夫。水を入れたバケツ程度なら乗せちゃっても大丈夫。マシンを電車の座席に置き、その上から平均的な体格の女性が座っちゃっても大丈夫。ていうかコレってマグネシウム合金製の箱じゃん、という頑丈さであった。

 液晶パネル表面も頑丈。液晶パネルはタッチパネル(カーソルを指で直接動かせるんダ!!)なのだが、その表面も十分に硬い。力一杯押したりするとマズいが、ある程度強く押した程度なら、表示が滲んだりすることはない。……ていうか実際は液晶を指で押して滲ませようとすると、指が痛いほどの力を入れる必要がある。

 液晶パネルのコトばかり注目しているが、モバイルにおいてココが一番心配な部分。最も多用するインターフェースでありながらも、最もヤワなデバイスだからだ。だがCF-M34シリーズはこの点は万全。まるで問題なし。頑強堅牢安心確実。そんな作りであった。

 ちなみに、今回は落下実験はやらなかった。Pronote FGシリーズの耐衝撃性能はずっと以前から知っており、実際落とした程度じゃ壊れないどころか、実は落下実験やると床材がヘコんだりして拙者の部屋がボロボロになりがちなんだヨ!! また、防水実験はキーボードや液晶に、コップの水を軽くかけてみたが、何ともナシ。豪雨下ではどーだかわからないが、小雨程度の雨の中なら使えちゃうんだろーなーという印象。



■実用的なハードウェア


キーボードとパッドも防塵&防滴仕様で、埃や水滴が内部のCPUや回路には影響を与えない構造を採用。アウトドアで、ちょっと雨が降ってきても大丈夫
 CF-M34シリーズの主なスペック・装備についてはこちらを参照していただきたいが、400MHz駆動のモバイルPentium IIIプロセッサに64MBのRAM(最大192MB)、10GBのHDD、そしてSVGA(800×600ドット)表示の液晶ってことで、今時のサブノートにしてはハイスペックって感じではないものの、十分実用的な性能を備えていると言えよう。

 その驚異的なまでの堅牢性以外の点で、使ってみて意外にも良かったのは、タッチパネルの使用感。CF-M34シリーズには感圧式のタッチパネルが(液晶の手前に)搭載されていて、キーボードやフラットパッド(キーボード手前の四角いポインティングデバイス)に触れなくても、液晶面を指などで直接操作すればほとんどの操作ができる。ペン入力式のPDAや、あるいはWindowsCEマシン(一部を除く)のような感じで、直接画面上のカーソルを指やペンで動かして使えるのだ。

 で、実際にCF-M34シリーズを屋外で使ってみると、俺の場合、結局のところタッチパネルでの操作ばかりをするようになった。本体の剛性が十分にあるので、本体(液晶部分から本体端にかけて)を左手で持ち、右手で入力系を操作するスタイルで立ったまま使えるのだが、この状態でタッチパネルを使うのが非常に快適。フラットパッドやキーボードもまあ実用的なのだが、指でポンポン・スルーッと矢印カーソル操作ができる点がすげぇ手っ取り早くてグーレイトッ!! CF-M34シリーズを使っていると「そうだよなぁサブノート型のWindowsマシンは全部タッチパネルにすべきだよなぁ」とか思うほど都合のいい入力方法だと感じる。

 液晶自体は8.4インチのバックライトTFTカラー液晶パネルなのだが、非常に明るくて見やすいので、明るい屋外での使用時にも違和感はなかった。表示がSVGAで、パネルサイズにはマッチしている印象だが、これがXGA以上あればもっと快適かも。と一瞬思ったが、そうかこれ以上高精細だと、タッチパネル使用時はカーソルやボタンの表示が小さすぎて使いにくいかもしれないと思ったりもした。

 それから、本体背部には、わりとタフなストラップを通せるリングが付いている。ここに付属のストラップ(手持ち式と肩掛け式の2種類がある)を通すと、手提げバッグもしくは肩掛けバッグのような感じで、本体をそのまま運べる。何てこたぁないギミックだが、使ってみるとかなり便利。取っ手付きノート(AppleのiBookとかソニーのバイオQRなど)のような感じで本体ムキ出しで持ち歩けるのだが、CF-M34シリーズの場合は持ち運び中にどっかにガゴッ!! とかぶつけてもヘッチャラなので、このギミックの実用性がやたら高く感じられる。



■デジカメの母艦にいいかも!!


 すげー頑丈ってコトと便利なタッチパネル搭載ってコト意外には、そーんなに大きなポイントはないCF-M34シリーズだが、細かい部分で頷ける部分が多いマシンでもあった。

 例えば、プレインストールソフト類が非常に少ない点。フツーは2台目のマシンとしてサブノートを買うし、また、モバイルなんてなコトを積極的にやろうってユーザーは愉快ソフト類とか便利ソフト類とかヘンなメーラなんか入ってて欲しくないと感じるだろう。俺もそうで、サブノートを買うと、最初はだいたいいつも“プレインストールソフトのアンインストール作業”をしまくるクチだ。そんな指向の俺にとっては、ソフトウェア的にシンプルな構成のこのマシンは気持ちよく使える。

 それから、バッテリーが意外にもつ点もナイス。メーカー公称で満充電なら約3.0時間~4.2時間の連続稼働が可能。4.2時間はちょっとナニだが、2時間以上は楽勝でもった。なーんかコレってバッテリー的にもタフですねぇ~と思ってバッテリーパックを見てみたら、なるほど、CF-M34シリーズに使われているバッテリーパックはフツーのサブノートのそれより大容量。大雑把な言い方だが、CF-M34シリーズには、一般的なサブノートで言うところの“Lバッテリー”相当の容量のバッテリーパックが内蔵されていたのであった。具体的には、ソニーのVAIOのC1シリーズのLバッテリーとだいたい同じ容量のバッテリーパック。なるほどこれならバッテリー持続時間が長いハズである。そして、もともとわりと重いサブノートなので「こんなにデカいバッテリー入ってるから重いんじゃん(怒)」などとは全然感思わないあたりも、精神衛生上イイ感じだ。

 やや重いけど頑丈。雨にもホコリにも強い。液晶はSVGAだけど十分明るくてタッチ操作できる。バッテリーもよくもつ。そのあたりを考えると、このマシンってデジカメのビューワおよびストレージとして使うのに良いのではないだろうか、と。いや、コレ、いいよ!! すげー良くなくなくなくなくなぁい!? などと思い、たまたまやってきていたデジタルカメラマガジン(インプレス)の編集者数名に「コレって良くなくないですかぁ」とCF-M34シリーズを見せてみたら、数分アレコレといじくった後、「これイイですねぇウチでも買いましょうよ~取材に持ってくのに便利っスよ絶対~だいたいこれまで何枚液晶割りましたっけ~」みたいな盛り上がりを見せていた。

 ともあれ、外で使うマシンとしては、デジカメの母艦としてもいいし、あるいはハードにモバイルするにもいいし、クルマん中に入れっぱなしにするのにも良さそう。現実的に購入を考えつつある俺なのだが、んー、でも先日コレ注文しちゃったんだよなぁむむむーなどとイケてる製品が乏しいハズの2月において熱く悩み中なのであった。

 ただ、最後に、そのすっげぇ堅牢性(そのタフさが認められて米軍や米警察から大量の発注があったとかいうウワサ)があるのでしかたないのかもしれないが、単に価格性能比だけを見るとかな~り割高なマシンのような気もするのだ。でも、ゴリゴリと使い込んで、ん~、3年!? くらい使えば、む~、この価格でも、ん~、まあ納得できるかも、みたいな。微妙な線ですな。この価格帯。





URL
  頑丈ノートCF-M34のニュースリリース
  http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn001219-2/jn001219-2.html
  CF-M34製品情報
  http://www.panasonic.co.jp/pc/prod/note/m34/index.html
  CF-M34製品情報(松下電器通販サイト『パナセンス』)
  http://www.sense.panasonic.co.jp/shop/ncpo/catlog/pc/cf-m34/cf-m34.jsp

2001/02/13 00:00

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