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やっと購入!! インターネットビューカム「VN-EZ5」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。



■やっと買えたゼ、新型インターネットビューカム

VN-EZ5
シャープ VN-EZ5
標準価格7万9800円。MPEG-4がお手軽に録画できる、インターネットビューカムシリーズ最新機種。愛称は「PoKeVi(ポケヴィー)」。発売日が当初予定から延期されたため、発表から4カ月経ってはいるが、販売開始されたばかりなのだ

 今回は、ハードウェアの発表から4カ月以上経って、やっと発売された最新型のインターネットビューカムことVN-EZ5。本体と専用のパソコン接続キットをまとめて購入したので、さっそくレビューしてみたい!!

 とか思ったが、実は俺、もう3回もVN-EZ5のレビューをやっているのであった。ご存知の方もあるかと思うが、シャープから直接「VN-EZ5の原稿書いてチョ」と依頼され、まあ、いわばPR記事なのだが、VN-EZ5のインプレッションを書いた。

 具体的には、今年の2月後半にβ版の実機を触らせてもらった直後の第1回目の記事が『ニュー・インターネットビューカムレビュー』。それから約4カ月経って、製品版をいじくらせてもらって書いた、第2回目の記事が『ついに出てきた新インターネットビューカム』。そしてついこないだ書いた3回目の記事が『超強力!!「Video Wave III SE」で簡単動画編集』だ。どれもシャープがやってる、インターネットビューカム専門サイトことインターネットビューカムプラザ内にある記事だ。VN-EZ5自体の詳細な紹介やデータは、別サイトのVN-EZ5紹介ページにある。

 で、メーカーのPR記事をやっていながら、こーゆーコトを言うのもナンだが、超正直な話、VN-EZ5、どーしても絶対必ず欲しい!! というテンションがなかった。ぶっちゃけた話、「けっこうイイからそのうち買うかな」程度の、わりと平凡なテンションでVN-EZ5を意識していた俺なのであった。もっとぶっちゃけまくった話をすれば、「シャープさんVN-EZ5いっこくんねえかなぁ」とか思っていたのであり、あるいは「シャープから直接買えばちょっと安くなるかもなー」などと思っていたのであった。なので、実際、VN-EZ5の正式な発売日が決まっても予約しなかったし、発売日に速攻で買いに行ったりもしなかった。



■確かにイイんだけど、俺は既に……


 速攻で買わなかったのは、VN-EZ5に不満があったからではない。率直に言えば、VN-EZ5に近い、あるいはVN-EZ5を超えるような機能を持つハードウェアを、俺は既に持っていたのだ。131万画素(VN-EZ5の撮像素子画素数)を超えるデジカメなんかいっぱい持ってるし、VN-EZ5に比較的迫りがちなMPEG-4動画を撮れる(VN-EZ5の旧型の)VN-EZ1を持ってるし、DVカメラも持ってるし……。ドえらい勢いでVN-EZ5を買う理由がなかったのだ。

 VN-EZ5は、動画も静止画もイケるデジタルカメラとして、確かにいろんな魅力がある。画素数が上がり、レンズが明るく高性能になったことで、VN-EZ1の世代のインターネットビューカムよりもずっとキレのある動画が撮れるし、スナップ撮影程度なら十分こなせる静止画が撮れる。また、AV入力端子があるので、ビデオやテレビの画像を入力してやれば、MPEG-4規格のデジタルビデオデッキとなる。例えばビデオカメラで撮った動画をVN-EZ5にダビングすれば、VN-EZ5だけでその動画を楽しめるわけで、なんつーか、世界最小のビデオデッキとでも言おうか、そんな使い方ができる。

 ちなみに、こういう“ビデオデッキ的な使い方”、一見、MPEG-4だし動画サイズも小さいしとナメがちだが、けっこうクリアに動画が観られたりする。テレビの天気予報とか、アニメ番組とか、それから歌番組なんかをVN-EZ5にコピーして観てみたが、VN-EZ5内蔵の液晶上ではガクガク感も滲みも少なくてそーんなに違和感なく観られる。ビデオ出力でテレビにつないでもみたが、まあ、MPEG-4では見えまくりの量子化ノイズはかなりあるものの、それでも絵や文字が見えないとか音が割れまくりみたいなコトはほとんどない。一昔前の3倍録画VHS映像みたいな感じで、まあ、最低限のクオリティーはある。

 ともかく、第三者的なキモチになってVN-EZ5を見ると、確かに魅力的だし、この装置以外じゃこーゆーコトできるモンってないよなーという存在なので、欲しくなる。が、俺の状況をふり返ると「デジカメとDVカメラがあるじゃん>俺」ということになって、焦ってVN-EZ5を買うって勢いでもなかったというわけだ。



■むむむ!! これは買うしか!!


 ところが、第3回目のシャープのPR記事を書く段になって、VN-EZ5に対する俺のテンションは急激に上がった。記事用にと、シャープからVN-EZ5用のパソコン接続キットVR-PKEZ5W(Windows版)を借りたのだが、コレを使ってみて、ものすげー勢いでVN-EZ5が欲しくなったと同時に、欲しいという感情に任せてLAOXに走って即購入。パソコン接続キットも即購入!! よっしゃァVN-EZ5を手に入れたぜェ!! 撮るぜ撮るぜ撮るぜ!! そして編集もするぜ!! と、数時間前とは全然違う情熱でVN-EZ5に向かっている俺が、そこにいた。

 俺のVN-EZ5熱を最強に強……え!? ホントに買ったのかって? もちろん買ったわけだが……。たぶん、俺に対していろんなコトを深読みしたり誤解したりしてる方が多いと思う。読者のキモチになって考えれば、俺に対するありがちな誤解はよくわかる。なので、そのあたりのコトを、この場をお借りしてご説明したい。

 ここで言う“誤解”とは、つまり「スタパさんが紹介するハードウェアはいつもスタパさんが買っているのですか? そんなにたくさん買えるとは思えないんですが」ということ。こんな内容のメールをたまにいただくのだ。意味的には、「おいてめえスタパいくら何でもそんなに買うかよフツー、ホントはメーカーから金とハードウェアもらって記事書いてんじゃねえのかオイ!!」ということになるかもしれない。

 メーカーからハードウェアをもらうこともある。意味合いとしては「コレあげるから紹介してネ」という感じだろう。まあそれはそれで、モノをもらえて、雑誌社等からの原稿料ももらえてオイシイということで、そのままフツーに記事にすることもある。だが、そういうケースは、1年に1度あるかないか程度。いや1年に2度くらいある年度もあったかなぁ……ともかく、めったにあることじゃない。

 出版社とメーカーの関係なら、その付き合いの度合いにおいてハードウェアをいっぱい出版社にあげちゃうメーカーもあるような気がしなくもない。が、メーカーとフリーライターとの関係となると、簡単に「コレをあげちゃうヨ!!」なんてコト、メーカーはしないのだ(編集注:出版社でも、編集部にパソコン本体長期貸与というケースは他編集部ではあるようですが、Web媒体ではないです~)。俺としてはどんどんやって欲しいが、してくれないのであった。その年度に発売するハードウェアを全部ボクにちょーだいと思うのだが、そのよーなことは∞時間待っても起きないのだ。

 ついでに、くれたモノを気に入れるかどうかってのもある。気に入ろうが気に入るまいがくれたモノのコトなら連続大紹介、って人もいるかもしれないが、俺は気に入れない(ていうか気に入らない)ハードウェアのコトは、俺のスタイルの記事にする気になれない。


 逆に、自分が目を付けたモノをもらえたなら、もらえて使えて二度嬉しいってことで記事にする。が、前述のように、メーカーが俺にくれるってケースが非常に少ないうえに、「わぁやっとくれたァ」と思ってもイマイチな製品だったりすることが少なくないわけだ。なので、コレはイカスと思って目を付けたモノを買い、勝手に書きまくり、原稿料でモトを取りつつ、また次のナイス製品を物色する、というコトをやっている。このやり方のほうがずっと手っ取り早く、健康的で、ストレス無しで、楽しく愉快にハイテンションで記事を書けるからだ。

 まあ、「コレはイカス!!」と思う製品を見つけたら、ソレを借りて使って記事にするというやり方もあると思う。実際、そうしたほうが効率よく原稿書きという金儲けができるだろう。いや実際どうかわかんないが、借りた方が出費が少ないとは思う。しかし、借りていじってインプレッションなりを書くというスタイルは、俺はどーも好きじゃない。モノに対して熱くなれないことが多い。そのモノを気に入っていても、モノを自分が所有しているかそうでないかの違いは、モノに対する昂揚感に大きな影響を与える。ていうか、どーせ他人のモノと思った瞬間テンションが下がり、その結果書いた原稿っつーのがメーカーのプレスリリースみたいな淡々とした内容になってしまうのである、俺の場合。

 だが、そのモノが俺のなんだゼ~というコトになると、記事を書いててもすげー張り合いがあるのだ。当たり前だが、気に入らないモノは買わないわけで、気に入ったからこそ買うのだ。つまり俺の場合、自分のモノについて書くのは、気に入った事象について言う行為であり、この行為は愉快であり気持ちも良い。ついでに、「借り物だから悪く書けないなァ」とかいうストレスとも無関係だ。それと、これは副次的な効果かもしれないが、買って手にしたモノについて云々するというのは、つまり単なる一消費者とおんなじ立場であり、ていうか俺の場合は単なる一消費者が原稿を書いているだけとも言えるのだが、要するに均一な情報だけが載ったプレスリリース的情報とは少々ズレた内容になって、これはこれでおもしろいんじゃないだろーかと思ったりしている。

 でも商売的に効率悪いって言えばそうなのだ。担当編集の方々からよく言われるのだ。「原稿料3万円の記事で30万円のパソコン買っててヘーキなんスか!?」みたいに。いや、ヘーキじゃないんです。ダメなんです!! だから原稿料を3万円から300万円にしてくださいお願いしますそれがダメなら300億円でもいいです!! でもきっと全部ダメだと思うので記事書きまくります!! という感じで、仕事をするためにハードウェアを買うというよりもむしろ、ハードウェアを買うために仕事をしている俺なのであり、いや仕事というよりむしろ趣味なのであると言った方がわかりやすいかもしれない。

 そして、今回、VN-EZ5およびパソコン接続キットに対し、「コレはイカス!!」と強く感じたので、またもや購入したというわけだ。



■すげー遊べるパソコン接続キット


 VN-EZ5とパソコン接続キットVR-PKEZ5W(Windows版)はどんなふうに使えるのかは、『ついに出てきた新インターネットビューカム』『超強力!!「Video Wave III SE」で簡単動画編集』などの記事を読んで欲しいのだが、結論から言って、これらがあると手軽にDTVを楽しめるという点が最強におもしろい。

 パソコン接続キットVR-PKEZ5Wは、VN-EZ5とパソコンをUSB接続するためのケーブルやドライバ、それからVN-EZ5での画像をいろいろ遊んだりするアプリケーションのセットだ。で、ケーブル類はまずまずフツーとして、イカスのが付属のアプリケーション類。

 順に挙げると、まず、サムネイル表示がヤケに速くてしかも動画や静止画や音声ファイルに対応している統合型ブラウザの「ピクスラボブラウザ」。そしてこの「ピクスラボブラウザ」に動画の(分割や結合や変換等の)編集機能を加える「ピクスラボ拡張ツール」。さらに、お手軽DTVソフトの「VideoWave III SE」、おなじみ静止画編集ソフトの「PhotoSuite SE」、けっこうおもしろがれる3Dキャラクター作成ソフト「ちょbit 3D」 等々。

 で、ヒッジョーにイイ感じなのが、DTVソフトのVideoWave III SEだ。コレは.aviファイルを編集できるソフトで、機能的にはまあまあという感じの簡易的なDTVソフトなのだが、実際使ってみると意外なほど楽しめる。

 DTVと言うと、高価なDTVソフト、パワフルなCPU、大容量のHDDとメモリ、長時間の編集作業など、なーんかお金や苦労ばかりがかかりそうなイメージがある。が、VN-EZ5とVideoWave III SEの組合せだと、そんなDTVのイメージがひっくり返る。


 結局は、VN-EZ5で撮れる動画の画像サイズが小さいことが全てを“軽く”してくれているのだが、まずはちょい長めの動画を編集するんでも、わりと少しのディスク容量で済む。詳しくはココにも書いてあるが、ASFファイル(VN-EZ5が生成するMPEG-4動画)の素材映像が約5分ぶん、これを.aviファイルに変換したもの、それから途中で生成されるいくつかの.aviファイル、そして最終的に出来上がった3分の.aviファイル(編集結果)を含めても600MB程度のディスクスペースしか必要としない。使用したマシンはPentium II 200MHzクラスのノートパソコン。なのに、作業や画像処理にストレスを感じずにDTVを進められた。えっ、こんな弱々しい環境なのに快適じゃん!! という感じで、これまでのDTVの印象が覆される。

 それから、VideoWave III SEの使いやすさ。機能的にはAdobe Premierなどの本格派DTVソフトには劣りまくる感じだが、でも、実際の映像作りで必要になるような基本的機能はほとんど網羅されている。本格派DTVソフトの方が強力ってことで魅力的に思えるが、ホームビデオの編集程度だと、Premierの多機能さ高機能さは複雑さわかりにくさを呼ぶ原因にもなったりする。そういう意味で、VideoWave III SEのシンプルさは、お手軽簡単イージーで楽しいってコトに直結する。パソコン接続キットVR-PKEZ5Wのパッケージには、VideoWave III SEの紙のマニュアルは付属しなくて、ユーザーはヘルプを参照したりして操作を進めることになるが、DTVをやったことのある人ならヘルプ参照はほぼ無用。簡単なのだ。DTV未経験者でも、VideoWave III SEのチュートリアルを数分見れば、操作法や手順を理解できるだろう。いやホントにマジでイージー。

 VN-EZ5で撮った画像を、VideoWave III SEでDTV。まあ、動画サイズがさほど大きくないMPEG-4ファイルだから、例えばその完成作品を大画面のテレビに映して鑑賞するなんて方向には向かない。じっくり鑑賞して堪能するほどの画質はない。だが、スナップ感覚で撮った動画を、手軽にパソコンに読み込み、サクッと編集し、見て楽しむと同時にハードディスク上に保存する、という使い方なら十分イケるクオリティだと思う。ヘンな言い方だが、デジカメ画像感覚で“動画をパソコン上で楽しむ”のなら“許せるクオリティ”なのだ。もちろん、もっと画質が高い方がいいし、画面サイズがデカくて精細な方がいい。だが、小さなMPEG-4動画がソースだからこそ、編集もクイックにできて、ディスクスペースも圧迫しない、ということを考えると、やっぱりこれは“許せる”と感じられる。

 それから、VN-EZ5に入力したビデオやテレビの映像を、(著作権を侵害しない範囲で)編集して遊ぶこともできる。こーゆーコトを軽快かつ手軽に、遊び感覚で楽しめるあたりが非常に魅力的だ。

 VN-EZ5とパソコン接続キットVR-PKEZ5W、なんつーか、本腰を入れず、気が向いた時に短時間で楽しめるDTVとして、あるいはDTVってどんな感じぃ? という初心者向けのDTVキットとしても使える(というか遊べる)、ちょっと他にはない組合せだと言えよう。





URL
  インターネットビューカム VN-EZ5「PoKeVi」ニュースリリース
  http://www.sharp.co.jp/sc/gaiyou/news/000223.html
  インターネットビューカム VN-EZ5「PoKeVi」の製品情報
  http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/vnez5/text/index.html

2000/07/24 00:00

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