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ボーダフォン孫社長、新端末とコンテンツで「一気に変えていく」

ボーダフォン 代表執行役社長兼CEOの孫 正義氏
 ボーダフォンが28日に開催した秋冬モデルの発表会では、代表執行役社長兼CEO 孫 正義氏が新端末、新コンテンツについて説明を行なった。同氏は端末・コンテンツを一気に拡大して急展開を図る方針を明らかにしたほか、Yahoo! JAPANと連携したサービスなどを大々的にアピールした。

 孫氏はまず、これまでのボーダフォンはコンテンツが少ないと批判されてきたとし、今回の発表が端末やコンテンツを一気に拡大させる内容である旨を述べた。その上で、4つの施策として「3Gネットワークの増強」「営業体制の強化」「3G端末の充実」「サービス&コンテンツ強化」の4つを挙げた。

 「3Gネットワークの増強」については、「現在、3Gの基地局は25,000局になった。2007年3月末までに3Gの基地局を46,000局に増強する」と従来の方針に変更はないことを明らかにした。21,000局あまりを半年で新たに建設するのは難しいのではとの問いには「新しい技術・手法により、設備投資を抑えた独自のやり方でスピードアップしている」とした。


4つのコミットメント 3Gネットワークの増強を具体的な数字で示した

豊富な色数、薄型端末をアピール

13機種・合計54色を発表

薄型端末で今後もセット販売を継続する方針

会場には全54色が展示
 「3G端末の充実」では、現在販売されているAQUOSケータイ「905SH」が「ワンセグケータイで3カ月連続ナンバー1の売れ行き」と好調である旨をアピールしたほか、孫氏自身も使っているという薄型の3G端末である「705SH」については、「8月はすべての携帯電話の機種の中で最も売れた。これはボーダフォンとして初めての快挙。iPodとのセット販売も好評を博している」と好調ぶりを強調。

 さらにiPodとのセット販売については「auは音楽ケータイとアピールしているが、音楽を聴いている時は電話はできない、電話をしているときは音楽が聴けない。一緒にして端末をぶ厚くする必要はない。音楽を聴くならiPodをセットにした方がよい。バラバラに買うより、薄型の705SHとのセットを買った方が安い」との持論を展開。「これからも薄型端末にはiPodを続々と付けていく」とし、音楽再生機能はiPodに任せて携帯電話は薄くするべきとの考えを明らかにした。

 新端末については、13機種、計54色を発表することを明らかにし、これまでNTTドコモ、KDDIが一度に発表した機種数、色数と比べても多いことをアピール。「これまでで最も多い製品を揃えた業界最大の発表会」と述べて、端末の数においても一気に充実させていく姿勢を示した。また同氏は発表会終了間際に、当初の予定にない内容としてさらに2機種・10色の追加も明らかにしたが、端末の概要などは何も明らかにされず、どういったタイプの端末かすら分からない2機種が発売されるとだけ説明された。

 新端末ではそれぞれの機種の紹介とともに、ラインナップの中からポイントが紹介された。折りたたみ型として国内最薄となる薄さ12.3mmの「706SC」、スライド式の端末として世界最薄12.9mmの「705SC」などが紹介され、「今までで一番薄い705SHよりさらに薄い端末を4機種も揃えた。今後は薄さ=ソフトバンクを打ち出していく」と、薄型の端末を積極的に提供していく方針が明らかにされた。また、「910SH」については「500万画素、3倍光学ズームの最強のカメラを搭載した。圧倒的な写真の美しさを我々が提供する」と業界初となる5メガピクセルのカメラ機能にも言及した。


薄型にこだわった端末を投入 他社を含めた、端末の薄さの平均

Yahoo!のコンテンツで「今までのビジネスモデルは覆される」

ボーダフォンライブ!を置き換える形で提供される「Yahoo!ケータイ」

Yahoo!のさまざまなコンテンツが携帯から手軽に利用できるとした
 「サービス&コンテンツ強化」では、Yahoo!コンテンツとの連携をアピール。孫氏はYahoo!との連携について、「Yahoo! IDを使って、Yahoo!のコンテンツがそのままケータイでも使える。10月1日からはY!ボタン(※現行機種はボーダフォンのスピーチマークボタン)を押すとYahoo!のトップページがいきなり表示される。これが非常に便利。私自身が文字の大きさやデザインにもこだわった。ポータルで最も使いやすいコンテンツができたのではないか」と述べたほか、「携帯で有料コンテンツを3つ以上登録しているユーザーはそう多くないのではないか。しかしパソコンのYahoo!はほぼ全員が利用したことがあるだろう。携帯ではなんでもすぐに会員登録、暗証番号の入力が求められて使いにくい」と現在の公式コンテンツの仕組みに疑問を投げかけた。

 同氏は「これからは、ソフトバンクの携帯・Y!ボタンでニュース、天気、グルメなどありとあらゆるコンテンツが全部タダ。ほとんどのコンテンツが(Yahoo!には)揃っている。ドコモ、auの今までのビジネスモデルは覆される。ソフトであれば我々にかなう会社はない。我々が一気に変えていく」と語り、コンテンツの充実とYahoo!連携コンテンツの普及に自信を見せた。

 このほか同氏は、新CMの予告や、米女優・キャメロン・ディアスのCMへの起用を発表。名前は明らかにされなかったものの、別のハリウッドの男性俳優も起用する方針を明らかにし、10月中旬から順次CMを公開していくとした。


「スーパーボーナス」で間違った販売モデルを是正

キャメロン・ディアスが出演する新CMのワンシーン
 質疑応答では、基本的に無料で提供されるYahoo!のコンテンツと、既存のコンテンツプロバイダとの関係が問われた。孫氏は「あくまでエンドユーザーとしてみた場合だが、何を見るのも登録、というのは変えていきたい。ちょっとした情報ならすべてYahoo!にある。わざわざ有料にする必要はないのではないか。もっと深いコンテンツへは有料コンテンツとして、掲載するサイトへの導線を用意する」と述べて、既存のコンテンツプロバイダとの棲み分けを説明した。

 端末販売の面では、スーパーボーナス登場の目的に質問が及んだ。孫氏は「MNPに関する調査を行なったところ、いいものがあれば何回でも乗り換える、という層が潜在的に存在していることが分かった。今までの販売モデルでは、長く使うユーザーがいる一方、数カ月で乗り換えるユーザーも安く端末を購入できる。そこで割賦式を導入したが、高くなっては意味が無いのでユーザーの負担は変わらないようにした。MNPによるビジネスモデル崩壊への対策ということ」と述べるとともに、「数カ月使ってタダで買い替えるといった間違ったビジネスモデルは絶対に是正しなければいけない」とも述べ、インセンティブによる販売方法をキャリアとして変更していく方針を示唆した。

 このほか、孫氏は質問に回答する形で補償サービスの拡充にも言及した。それによれば、オプションで提供される補償サービスの期間を2年間に伸ばし、端末の電池パックを毎年1個進呈するようなものになるという。



URL
  ニュースリリース(PDF形式)
  http://www.vodafone.jp/japanese/release/2006/20060928_02jp.pdf

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(太田 亮三)
2006/09/28 22:05

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