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イー・アクセス、携帯事業の概要を明らかに

イー・アクセス代表取締役会長兼CEOの千本 倖生氏

代表取締役社長兼COOの種野 晴夫氏
 イー・アクセスは、携帯電話事業への新規参入を目指す100%子会社の「イー・モバイル株式会社」を設立したことを受けて、都内で記者会見を行なった。イー・アクセス代表取締役会長兼CEOで、新会社でも同役を務める千本 倖生氏などが出席し、携帯電話事業の概要を説明した。

 今回設立された新会社「イー・モバイル」では、携帯電話事業への新規参入を目指しており、1.7GHz帯でW-CDMA方式による携帯電話事業を2006年にも開始したい考えだ。千本氏は、「私の娘は毎月20,000円を携帯電話の使用料に費やしている。また世間には携帯電話の料金のために、親子でトラブルになっているケースもある。こんな馬鹿な話はなく、もっと消費者に還元されるべき」と現状の料金水準を批判。イー・モバイルが提供するサービスでは、「まだはっきりしないが」と前置きした上で、既存キャリアのARPUと比べて、半分程度のレベルを目指したいとした。

 具体的なサービス内容については、代表取締役社長兼COOの種野 晴夫氏からプレゼンテーションが行なわれた。基本的なコンセプトとして「インターネットへ安心して快適にアクセスできること」を掲げており、料金体系はシンプルかつ安価なものとし、定額制のデータ通信サービスを目指すほか、音声通話サービスについても他社への通話は従量制になる見込みだが、自社内のユーザー同士の通話であれば定額制で提供したいという。

 通信方式はW-CDMA方式で、UMTS対応になる見込み。携帯電話の番号ポータビリティ制度が導入されるという2006年を目指してサービスを開始することを目指しており、できるだけ早期に全国の人口カバー率90%以上を達成するという。これからサービス展開に必要な免許取得を目指すため、2006年に本格サービスをスタートするには1年ほどの時間しか残されていない。このため、同社ではまず東名阪を中心にサービスエリア拡充を果たし、カバーできない地域については、他の携帯電話事業者と協力してローミングサービスを提供し、最終的には全国を自社網でカバーしたいとしている。

 同社の携帯電話事業は、法人は視野に入っているものの、一般ユーザーを対象としたサービスになる予定。ただし、MVNOなどにも対応する計画もあるとのことで、同社のネットワーク網を利用した他社ブランドによる通信サービスも手掛けていきたいとのこと。


同社が掲げるサービスコンセプト。シンプルな料金体系を目指す MVNOにも対応していきたいという

モジュールタイプの通信端末の供給も
 同社では、インフラ面の整備だけで約3,000億円の投資が必要と見込んでおり、現在基地局などのメーカー選定を進めているという。ユーザーが手にする端末については、これからメーカーの選定作業を行なう。搭載される機能については、種野氏から「無線LAN機能をサポートするのは当然の流れ」であることが明らかにされたほか、固定網向けサービスとの連携も検討しているという。またモジュールタイプの端末をリリースする計画もあり、携帯型のゲーム機や音楽プレーヤーなどに供給することで、「あらゆるシーンでブロードバンド環境を実現させたい」(種野氏)とした。

 また同社は、今月中にも富士通と協力して2GHz帯におけるW-CDMA方式の実験を実施すると発表した。基地局の性能評価やHSDPA方式など新しい技術の検証を目的としている。千本氏は、「本来であれば、1.7GHz帯で実験をやるべきだが、実験用免許の付与には時間がかかる。まずはW-CDMA方式の感触を確かめておきたいと考え、たまたま実験を進めていた富士通と共同でやることにした」と説明。現在インフラ面でのメーカー選定を進めていることとは、直接関係ないとしたものの、「富士通と協力することが何らかの影響を与える可能性もある」と含みを持たせた。

 現在、総務省に対して、1.7GHz帯での実験局免許の申請を進めていることも明らかにされ、イー・アクセスが中心となって複数のメーカーが参画した形でW-CDMA方式の実験を行なう予定とした。

 同社では、将来的には国内の携帯電話市場のうち、シェア10%を目指していくとしている。



URL
  イー・アクセス
  http://www.eaccess.net/

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(関口 聖)
2005/01/06 14:34

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