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【ドコモ定例記者会見】「FOMAの146万加入目標は達成できる」

 NTTドコモの立川敬二社長は、定例会見を行ない、昨日時点でFOMAの加入者数が56万に達していることを明らかにし、「この調子でいけば、年間146万の加入目標は達成できるだろう」とコメントした。


3Gの動向は方式の違いの影響も視野に入れて分析

立川敬二社長

NTTドコモ
立川敬二社長
 FOMA端末では、FOMAとPDCのデュアルモード対応の「N2701」に加えて、テレビ電話機能対応製品が、富士通に続いてNECから近く導入されること、建物内、地下街に通話エリアを積極的に広げることで加入増につなげる考えを示した。「建物、地下街に拡大するために経済的効果がある小型基地局が工場で完成しはじめている。これがそろそろ利用できるようになり、利用エリアが広がることになる」とした。

 だが、第3世代携帯電話では、auが先行しており、携帯電話全体の加入者数についても、3カ月連続でauがドコモを上回っている。これに対して立川社長は、「1位でないのは残念だが、年度初めにはこうしたことが過去にも起こっている。7月はがんばっているので、結果を楽しみにしてほしい」と回答。

 「auとの方式の違いが加入者数にどう影響しているのかも、視野に入れて分析することが必要だろう。また、利用者のデマンドを左右するのは、端末機とサービスであるが、端末機は差がなくなってきていると思う。あとは魅力的なサービスを提供することができるかどうかだ。ドコモでは、いろいろなサービスを出しているつもりだが、データ通信や音声通信を中心に強化していきたい」という。

 会見の途中で、立川社長は、ユビキタス時代への取り組みの一例として、後楽園の東京ドームシティアトラクションズ「ラクーア」の例を挙げた。ラクーアでは、携帯電話を利用した電子チケットサービス、乗り物予約サービスが可能で、「ドコモは、人間対人間の通信を司ってきたが、これからは人間対機械、機械対機械の通信にも力を注ぐ。6月からは、携帯電話の機能を使って、どんな利用形態が考えられるのかといったことを、テレビを通じてPRしている」と話した。

 また、iモードに関しても、6月26日からスペインのテレフォニカ・モビレス・エスパーニャがiモードサービスを開始したこと、27日にはイタリアのウィンドとiモードに関するライセンス契約を結んだことで、「ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、スペイン、イタリアと欧州の主要国をカバーできるようになった。現在は60万加入だが、テレフォニカのようなメジャーなオペレータが入ったことで、今後の伸びを期待している」と語った。


迷惑メール対策強化をアピール

ラクーア

 ラクーア。手前にあるのがセンターレス観覧車「ビッグ・オー」。観覧車のなかでは、ドコモの音楽配信サービス「M-stage music」による高音質サウンドが楽しめる
 同氏は、総務省が打ち出した固定電話発携帯電話着の料金設定権についても言及。「ドコモとしては、料金設定権をモバイル側が持つべきだと主張してきたが、残念ながらこれが受け入れられなかった。ただ、携帯電話側も、固定電話側も両者が決定権を持つという新しいやり方については、受け入れていこうと考えた。両者の競争関係が生まれるのはいいことだ。固定電話会社とは相互接続条件を決めて、年度末には一斉にやっていこうと考えている。接続条件は7月中旬にはホームページ上で明らかにしたい」という。

 迷惑メール対策については、「これまでは固定電話やインターネットを発信元とした迷惑メールが多かったが、最近は、携帯電話から迷惑メールが発信されるようになってきた」とし、「条例に反するような悪質な迷惑メール発信者にはすみやかに利用停止措置ができるように約款変更の手続きをすませた。今後も様々なプロック策を考える」としている。

 携帯電話に付属したカメラを利用して、書店において本の内容を撮影する、いわゆる「デジタル万引き」については、「携帯電話では近接の撮影ができないため、接写用の特殊なツールが必要のようだが、新しいツールが登場すると予想外の使われ方をされる場合が多い。新しいツールが出たときには、新しいエチケット、新しいルールを作ることが必要。個々人のエチケットに期待したい」と話した。


2画面特許には異議申し立ても検討

 NECが地上デジタル放送の受信が可能なドコモ向けの携帯電話の試作機を発表したことについては、「テレビを見るためには大量のバッテリーを消費するため、テレビ対応をすみやかにドコモがやるというわけにはいかない段階。だが、こうした可能性を見せることは重要である。テレビはアナログに対応しても仕方がないので、デジタルテレビの登場を待っていた。まだデジタル地上波の試験サービスが始まる段階であることから、製品化はそんなに急いではいない」としたが、その一方で、「問題としては、移動環境ではMPEG-4を使わないと駄目だという点がある。MPEG-4に関しては、コンテンツプロバイダ側から特許使用料を取るという話が出ており、放送会社などが嫌だといっている。これを解決しなくてはならない」と、MPEG-4の現在の利用環境に強い懸念を示した。

 携帯電話の2画面特許問題では、「本当に特許が有効かどうか、意義申し立てを行ないたいと思っている。ほとんどのメーカーがひっかかるものであり、今後、十分議論をすることになるだろう」とした。

 番号ポータビリティについては、「事前のアンケートでは10%しか希望がなく、しかも無料でやりたいという。これを有料でやるとなれば、さらに希望者の比率は減るだろう。次回のアンケートの結果でより明らかになると思うが、多くの人が必要であるということならば、一定の金額がかかりますから、それを負担してください、という話になる。10%の人のためにすべての人から料金を徴収するのはおかしいし、一定の人だけから徴収すると高くなる。いまは番号が変わらないということよりも、番号を教えたい人にだけ教えるというようにした方がいいのではないかと思う」と個人的な意見も述べた。



URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/

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(大河原克行)
2003/07/10 17:49

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