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第377回:脈拍センサー とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


SH706iwは脈拍センサーを搭載する

SH706iwは脈拍センサーを搭載する
 生き物の心臓は、体が生きるために必要とする血液を絶えず循環させています。そして血液が流れる際には、心臓にある心室が収縮して血液送出による圧力の変化を体のいろいろな部分で感じることができます。これを「脈拍」と言います。

 脈拍を機械的に測るためのデバイスが「脈拍センサー」です。

 脈拍センサーは、医療機器やスポーツジムなどにおかれるフィットネス機器などに組み込まれています。最近では、フィットネス機能のある携帯電話にも組み込まれているケースが出てきました。

 たとえば、9月発売予定というNTTドコモの「SH706iw」では、背面のカメラ下に記されているハートマーク部分が、赤外線機能を利用した脈拍センサーになっています。ここに指を乗せると、1分あたりの脈拍数などをチェックできる、といった使い方ができます。

 脈拍数は、緊張しているときや運動直後などに増えます。ただ、普段からそれなりに運動している場合などは、体を動かしてもそれほど増えないなどの傾向があります。また平静にしていても脈が多すぎる「頻脈」という現象は、過度の緊張や身体の異常、薬物などが原因とされることがあり、場合によっては医師の診断が必要となります。脈拍は、身体や健康のわかりやすいバロメーターとして利用できるというわけです。


脈拍センサーの仕組み

 機械で脈拍を測るための仕組みにはいくつかの方法があります。指先や耳たぶに機械を接触させて測るタイプの脈拍センサーの多くは、血液中のヘモグロビンが赤外線を吸収するという性質を利用しています。

 ヘモグロビンは、血液中の赤血球たんぱく質の約97%を占め、ヘム鉄とたんぱく質からなる複合たんぱく質です。肺から取り込んだ酸素を血液の流れに乗って体中に送り込む役割を果たしています。ヘモグロビンには、波長が700~1200nmの近赤外線をよく吸収する性質があります。

 脈拍センサーでは、指先や耳たぶを接触させて、そこにLEDから発光した赤外線を照射します。心臓から血液が送り出されると、血管は膨らみます。逆に心臓が血液を送り出すタイミングの狭間、つまり脈の谷間では血液の流れが少なくなり、血管は縮みます。

 センサーから赤外線を照射すると、体内で反射して赤外線はセンサーに再び戻ってきます。しかし、血液が多く流れていれば赤外線がヘモグロビンに吸収されるため、反射量は少なくなります。血液の量が少なければ、ヘモグロビンも少なく結果的にセンサーに跳ね返ってくる赤外線の量は多くなります。

 センサー側では、反射した赤外線をフォトダイオードで受けとめます。フォトダイオードは、光エネルギーを電気に変換するという役割を果たしており、フォトダイオードで赤外線を受けると、電流が発生することになります。

 つまり、脈拍センサーでは、指先や耳たぶに一定時間、赤外線を当てて、反射量をフォトダイオードでチェックし、電流が多くなったり、少なくなったりするという状態をチェックして脈拍の有無を判定しているわけです。

 これが脈拍センサーが脈拍を測る仕組みです。


脈の立ち上がり、血流が多いときは赤血球が増え、光の透過を邪魔する。これを利用してフォトダイオードで脈を測るのが、脈拍センサの仕組み
脈の立ち上がり、血流が多いときは赤血球が増え、光の透過を邪魔する。これを利用してフォトダイオードで脈を測るのが、脈拍センサの仕組み

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(大和 哲)
2008/07/01 13:43

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