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第371回:DLNA とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


 「DLNA」は、異なるメーカー製でも、デジタル家電、AV機器、パソコンなどの機械の相互接続性を実現させるために結成された業界団体で、同団体が策定したガイドラインそのものを意味する言葉としても使われます。DLNAには、ソニー、松下電器、米インテル、米マイクロソフト、などの国内外の家電・パソコンメーカーが参画しています。言葉自体は、“デジタル生活ネットワークの連携”を意味する「Digital Living Network Alliance」の略です。

 以前は、デジタル家電やパソコンなどを接続するには、たとえばLANしてネットワーク上から他の機械を探し出したりしましたし、同じメーカーの製品同士であればビデオサーバーに記録した動画をネットワークプレーヤーで再生したりすることができていました。

 しかし、メーカーが異なればこのような機能が使えるとは限りませんでした。これは、どのようなメディアファイルを転送するか、どの形式はサポートすべきか、といった部分が共通化されていなかったためです。

 DLNAという団体では、メーカーの垣根を越えた相互接続を実現させるための「DLNAガイドライン」を作成しました。互換性を持っていることが検証できた機器に対しては、「ガイドライン準拠」という認定を行なっています。


N95はDLNA対応機となる

N95はDLNA対応機となる
 DLNAガイドライン準拠を認定されている機器、つまりDLNA対応機器であれば、その機器を家庭内のネットワークに接続すると、家庭内のサーバーとなる機械から動画データを受け取ったり、画像ファイルを家庭内サーバーにアップロードしたりできます。コンテンツデータを家庭内の機械で共有できるという目安になるわけです。

 DLNAガイドラインは、最初の版が2004年6月にVer1.0として発表され、2008年5月現在では、DLNA 1.5(正式にはNetworked Device Interoperability Guidelines expanded:October 2006)と呼ばれるガイドラインの発行と、機器の認定が行なわれています。

 DLNA 1.5では、動画などを扱うメディアサーバーと、データを受け取って再生するプレーヤーなどを定めた部分に加えて、モバイルハンドヘルドデバイス(Mobile Handheld Devices)というクラスが定義され、携帯機器などがガイドラインで認証できる対象機器となり、携帯電話もその範囲に含まれることになりました。つまり、DLNA対応の携帯電話であれば、家庭内のネットワークに接続して携帯電話内の動画ファイルをテレビで見たり、写真をプリンタで印刷したりすることができるというわけです。

 2008年5月現在、DLNA認定携帯電話としては、ノキア製のN95 8GBやN82、サムスン製のSGH-i780が認定されていますが、いずれも日本では未発売です。しかし、ノキア製の携帯電話のN95もDLNA認定機器で、国内ではソフトバンクの「X02NK/N95」として発売されています。5月13日に開催されたノキアジャパンの説明会では、DLNA対応という点をアピールするデモも披露されていました。


既存規格を活かす

 DLNAガイドラインは、「規格」という呼び方はあまりされず、「ガイドライン」と呼ばれることが多くあります。

 これは、新規格を作ったのではなく、既存規格の細部や手順を調整することでプロトコルの統一を図ったためで、既にある規格を組み合わせて互換性を実現しているためです。

 たとえば、機器を繋ぐ有線・無線ネットワークの方式は、有線がEthernet(イーサネット)、無線がWi-Fiといった規格を利用していますし、機器同士の検索にはUPnP、ファイル転送の手順はインターネット上のコンテンツ転送にも一般的に使われているHTTP、機器同士のメタデータのやりとりはXMLとなります。対応動画はMPEG-2やH.264といった具合で、これもよく使われている規格を利用しています。

 また、DLNAを元にした他のブランドも存在します。たとえば、米インテルは家庭用エンタテインメント向けパソコンの規格として「Viivテクノロジー」を作成しました。マイクロソフトはWindows Media普及のために「Plays for Sure」というロゴプログラムを行なっています。これらの取り組みもまた、DLNA 1.0をベースにした規格となっているのです。



URL
  DLNA 個人ユーザー向けサイト
  http://www.dlna.org/jp/consumer/


(大和 哲)
2008/05/20 14:09

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