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第228回:スーパーCCDハニカム とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


スーパーCCDハニカムとは

 スーパーCCDハニカムは、フォトダイオードの形状や配置、信号処理を工夫することで、解像度・感度・ダイナミックレンジなどを向上させたイメージセンサーです。富士写真フイルムが開発・販売を行なっており、同社のデジタルカメラなどに採用されています。

 携帯電話向けのCCDカメラモジュールでは、6月10日に発売されるNTTドコモのFOMA D901iSをはじめとした三菱製端末などで採用をされています。


形状・配置・信号処理の工夫で記録画素数も増加

 スーパーCCDハニカムの「ハニカム」とは、ハチの巣のことです。

 CCDイメージセンサーというデバイスには、光を受けて電気信号に変えるフォトダイオードが配置されています。この信号をデジタル処理することで、画像をデジタルデータとして、携帯電話やデジタルカメラ内のマイクロコンピュータが取り出すことができるわけです。

 一般的なイメージセンサーでは、四角形のフォトダイオードが縦横に格子状に配置されています。このようなCCDをインターラインCCDと呼びます。一方、スーパーCCDハニカムでは、フォトダイオードの形状を、受光面積の大きい八角形としており、互い違いに、1/2個分ずつ間隔をずらして市松模様上状の位置に配置しています。

 スーパーCCDハニカムでは、その形状から、信号路の垂直方向・水平方向の伝送路が接している部分があるため、インターラインCCDで必須となる配線部が不要なのです。従って、画素1つ1つの受光面積を広く取ることができるというメリットがあります。こういった理由により、スーパーCCDハニカムでは、写真撮影時に、明るいところから暗い部分までの光を幅広く再現できます。この特性は、ダイナミックレンジが広い、と表現されることもあります。

 インターラインCCDの配置では、フォトダイオードは縦横に比べて斜め方向に多く数が配置されることになります。スーパーCCDハニカムでは、インターラインCCDに比べて、縦横方向にフォトダイオード(画素)が多く配置できるというメリットがあります。人間の網膜は、垂直水平方向に感度がよく、斜め方向に対する感度は垂直水平方向よりも劣るとされています。同じ画素数であれば、縦横方向により多い方が、一般的なCCDよりも垂直水平方向の情報をより緻密に再現することができ、より鮮明なイメージの画像を再現することができる、とメーカーではアピールしています。


従来型とスーパーCCDハニカムにおけるフォトダイオードの配置の違い

 携帯電話のカタログなどを見ていると、スーパーCCDハニカムでは、スペック上の記録画素数が、実際のイメージセンサーが持つ画素数より多いことに気がつくかも知れません。これもまた、スーパーハニカムCCDの特長の1つと言えるでしょう。

 パソコンや携帯電話が扱うデジタルデータ、あるいはプリンタの印画では、画素は格子状に配置されなければなりません。

 スーパーCCDハニカムのイメージセンサーでは、フォトダイオードが蜂の巣状に配置されていますが、フォトダイオードの信号からデジタルデータに変換する際に、蜂の巣状に配置されたフォトダイオードが実際に捉えたデータを元に、格子状の画素データを算出して作り出しています。そのため、スーパーCCDハニカムの記録画素数は、実際の物理的な画素数より多くなっているのです。



URL
  富士写真フイルム スーパーCCDハニカム概要
  http://www.fujifilm.co.jp/corporate/tech/fronttech002/

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(大和 哲)
2005/06/07 13:52

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