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第205回:コンセプトデザインモデル とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


 携帯電話に限らず、車やカメラなどの機械では、展示会などの場で、「コンセプトデザインモデル」「コンセプトモデル」と呼ばれる模型が発表されることがあります。

 このコンセプトデザインモデルとは、新しい機種を本格的に開発する前に、新しい使い方や、スタイルといったコンセプトを形にしたものです。いわば、製品前の段階でのデザインを具体的な形に起こしたものと言えるでしょう。


コンセプトデザインモデルの目的

2003年5月の「ビジネスシヨウ」で展示されたコンセプトモデル時点でのtalby
 携帯電話事業者やメーカーは、自社の開発した携帯電話に、他にはない差別化されたコンセプトを打ち出して、他メーカーが出せない製品を販売し、少しでも多くのユーザーを獲得しようとしています。これは、携帯電話の機能が充実してきた現在では、切実な問題となっています。

 しかし、携帯電話の開発は、長い時間と多額の費用を必要とします。新機能が追加されるものとなればなおさらです。もし、斬新な使い方や機能を提案する製品を作り上げたとしても、それがユーザーに受け入れらなければ、メーカーや事業者は大きな打撃を受けてしまいます。

 そこで、これから開発する新製品の最適なマーケティング戦略を策定するために、キャリアやメーカーは、コンセプトデザイン調査を行ないます。コンセプトデザイン調査とは、メーカーやキャリアがさまざまな新しいコンセプトや使い方を考え出し、最適なものがどれか、決定するためのデータを集めることです。

 具体的には、コンサルティング会社や広告代理店を通して、一般ユーザーを集めてメーカーのモックアップを触って感想を言ってもらったり、携帯電話に詳しい識者にインタビューしたりするほか、展示会などでデザイン画やデザインモデルなどを展示して来場者の反応を探るというようなことをします。

 コンセプトデザインモデルを使ってユーザーの反応を引き出すことで、ユーザーが新しいコンセプトの何をどのように評価しているのか、特にこれまでの製品販売ではわからなかった潜在ニーズや訴求ポイントを明らかにできます。

 また、一般的に、製品を販売する場合は、ターゲットセグメントと言って、中心になるユーザーの年齢層や性別などをある程度絞り込みますが、想定したコンセプトがターゲットセグメントに受け入れられるのかどうかを知ることもできます。

 作られたコンセプトデザインモデルが、うまく想定するユーザー層に合致した場合は、それに近い形、場合によってはほぼそのままの形で製品化されることもあります。逆に、調査結果が思わしくなかった場合はコンセプト自体が破棄される場合もあります。


携帯電話におけるコンセプトモデルと製品

11月にボーダフォン渋谷店で展示されていたコンセプトモデル
 携帯電話でも、過去にコンセプトモデルが展示会で発表され、それが好評を博し、製品化に参考にされた例は多くあります。

 よく知られているのは、auの「INFOBAR」です。この製品は、2001年のビジネスシヨウにモックアップとして初めて出展され、その反響の大きさなどから、さらに市場調査などが行なわれ、昨年11月に発売されました。また、販売が開始されたばかりの「talby」も、「ビジネスシヨウ 2003 TOKYO」で出展されたコンセプトモデルがベースとなった機種です。

 最近でも、これからの携帯電話の使い方を提案するコンセプトモデルがいくつか公開されています。

 たとえば、11月にはボーダフォンが「音楽に特化したコンセプトモデル」を渋谷のボーダフォンショップで公開していました。このモデルは、充電用のクレードルにスピーカーが搭載されており、携帯電話を装着すると音楽プレーヤーとして楽しめるという、これまでにはなかった携帯電話の新しい使い方を紹介しています。

 これらのコンセプトモデルが、これから製品やサービスに反映されるのかどうか、商品化の際にはどのような変貌を遂げて登場してくるのか、利用者としては楽しみに待ちたいものです。


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(大和 哲)
2004/12/08 11:11

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