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第199回:ITS とは
大和 哲 大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


 「ITS」は、交通事故の発生、交通渋滞など現在の道路交通の問題点を、無線通信や自動化技術を利用して解決することを目的にした道路交通システムのことです。

 その名称は、高度交通システムを意味する「Intellgent Transport Systems」の略から取られています。


カーナビ、ETCからAHS、スマートウェイへ

 世界各国でもITSの研究がされていますが、日本では、1995年2月に政府がITSの推進方針を決定し、現在は国土交通省を中心に、多くの民間企業や団体も含めて、官民一体で進められています。

 ITSは、次の9つの開発分野から成り立っています。

1.ナビゲーションシステムの高度化:VICSなどによるナビの高度化など
2.自動料金収受システム:料金所のノンストップ化など
3.安全運転の支援:AHSなどによる危険警告・自動運転など
4.交通管理の最適化:経路誘導、公共交通優先信号制御など
5.工事情報などの道路管理の効率化:工事情報などの提供、特殊車両管理など
6.公共交通の支援:公共交通の運行状況の提供など
7.商用車の効率化:効率的な配車計画の支援など
8.歩行者の支援:歩行者などに経路、施設案内の提供など
9.緊急車両の運行支援:緊急時通報、緊急車両の経路誘導など

 これらの計画は2000年頃から2010年以降まで、4つのフェーズに分けて徐々に進められることになっており、その中には、現在、既にごく自然に使われている技術などもあります。VICS情報による交通関連情報の提供や、ETCによる自動料金収受などが既に導入されているもので、これらは2000年頃からスタートしたITSの第1フェーズとして開発された仕組みです。


シームレスに通信方式を切り替えられる車載機器「モバイルルータ」。昨年11月にKDDIが公開した
 第2フェーズ以降に実施される予定のものは多くありますが、代表的なものとしては、AHS、スマートウェイなどが挙げられるでしょう。

 AHSは、「走行支援道路システム(Advanced Cruise-Assist Highway System)」とも呼ばれるもので、いわば自動車の安全運転支援システムです。自動車を運転している際に、自車両および周辺車両の位置や挙動などを車載のカメラやセンサー、道路設備などから通信経由でリアルタイムに情報を収集します。これにより、出会い頭の衝突を防止したり、カーブ進入の際の速度超過、車線の逸脱を外れた場合に戻したりといった安全運転の支援を行ないます。

 また、スマートウェイとは、情報化される自動車を支援するためのシステムが組み込まれた道路です。ITSは、自動車と道路がお互いに通信技術でやりとりすることによって成り立っていますが、この通信の仕組みを備えた道路がスマートウェイであり、ITSを実現する基盤と言ってもいいでしょう。

 道路に車の間の通信を行なう機械類、各種センサー、光ファイバー通信網などが組み込まれます。日本では、第二東名・名神高速道路の豊田~四日市間で最初に導入される予定になっています。

 一見すると、携帯電話とは全く関係ないように思えるITSですが、CDMA2000 1x方式の通信モジュールが車載されるなど、携帯電話の技術がネットワーク部分を支えると言えるでしょう。



URL
  国土交通省道路局 ITSホームページ
  http://www.mlit.go.jp/road/ITS/j-html/

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(大和 哲)
2004/10/13 11:35

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