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【WIRELESS JAPAN 2005】
ドコモ入鹿山氏、「AVユニット」で新たな市場創造へ

ニーズに応えるため開発されたAVユニット

入鹿山剛堂氏

入鹿山剛堂氏
 NTTドコモは13日、「WIRELESS JAPAN 2005」の会場内において、前日に発表した「FOMA AVユニット」の報道関係者向け説明会を開催し、同社 プロダクト部 第五商品企画担当課長の入鹿山 剛堂氏からプレゼンテーションが行なわれた。

 「FOMA AVユニット」は、監視カメラやロボットなどに組み込むことでFOMA端末と接続できる機能を付加し、テレビ電話を利用した遠隔監視・遠隔操作を実現できるというもの。法人向けに提供され、別途ソフトウェア開発キットや評価用ボードが提供される。

 説明を行なった入鹿山氏は「昨年モニター向けに提供したFOMA対応ビジュアルコントローラーでは、ホームセキュリティや子供・ペットなどを見守るという使い方が多かった。今後も継続利用したいとの要望もあり、確実にマーケットはあると判断した。家庭内のLANを利用する製品と比べると、FOMAを利用すればIPアドレスなどの設定は必要なく、操作は電話をかけるだけとシンプル。またインターネットではなくドコモのネットワーク内で完結するため、セキュアな環境だ」と同ユニット開発に至るきっかけとそのメリットを説明した。

 続けて同氏は「モニター実験の結果、メリットとともに課題も明らかになった。一番はやはりコストで、FOMA対応機能を備えた機器をユーザーが利用しても良いとする価格は2~3万円というゾーンが一番多い。しかし現状の製品では倍の価格だ。また、対応製品を作りたいというメーカーはいたものの、テレビ電話などに対する技術力、ノウハウがないと作れない。アイデアだけでは駄目だということもわかった。開発費に対するリスクも大きく、小型化を目指すのであれば開発費は数千万円にのぼる。ビジュアルコントローラーをリリースした後は(同機の)基板だけ譲ってくれないかとメーカーから依頼されたこともある」と述べ、FOMA利用の製品群を開発するには数々のハードルがあるとした。


FOMA AVユニット ニーズと課題
FOMA AVユニット
 ビジュアルコントローラーのモニター実験で明らかになったニーズと課題

応用例

応用例
 それらの問題を解決し、ユーザーニーズに応えるために開発されたのが、今回の「FOMA AVユニット」になる。入鹿山氏は、同ユニットの機能のうち、SDカードスロットを備えた理由として、「ビジュアルコントローラーに対する不満として挙げられたのは、実際に映像再生が開始されるには時間がかかるという点。人感センサーで人やペットを感知した瞬間に通知されても、その後テレビ電話をかけて接続が確立しても何も映し出されておらず、何に反応したかわからない。今回はSDカードスロットを備えることで、センサーが何かを検知するとSDカードのメモリに映像が保存され、プレイバックして感知した瞬間の映像を確認できる」と説明した。

 今回の「FOMA AVユニット」は、SH-Mobile 3をCPUとして、OSはμITRONが採用されている。しかし今後はラインナップが拡充される予定で、CPUにARM9を、OSにLinuxを採用したバージョンもリリースする予定も明らかにされた。また同社では、同ユニットを利用するメーカーをサポートする「FOMA AVサポートプログラム」を開始する予定だ。


コンセプト スーパーインポーズ
AVユニットのコンセプト
スーパーインポーズ機能を搭載

ブース内で応用製品を紹介

 このほか同社ブース内では、「FOMA AVユニット」に関連した出展として、ソニーが開発した全方位撮影可能なカメラ「デスクトップ・カメレオンアイ」や、テムザック三洋が開発したFOMA経由での遠隔操作・遠隔監視が可能なロボット「ロボリア」が展示されていた。

 「カメレオンアイ」は、三角錐のボディに、天井に向かって据え付けられたカメラを装備する。内蔵の映像処理エンジンによって、パノラマ写真のような画像を撮影することが可能となっており、死角のない遠隔監視が可能になる。

 また、「ロボリア」は、テムザックが以前開発した「番竜」というロボットでの体験がベースとなって開発されたもの。番竜は、大きなボディで家庭用ながら200万円という価格帯になっていたが、女性にも受け入れられやすいボディデザインで低価格化を目指して「ロボリア」が産み出されたという。このため、単にカメラを備えた機器ではなく、インテリアとして馴染むようなデザインが採用され、ボディ全体が発光する機能が備わっている。

 このほか、同コーナーには、NEC製の子供向けロボット「PaPeRo」も展示。Windowsベースの「PaPeRo」は、愛・地球博にも出展されているとのことだが、「FOMA AVユニット」が組み込まれたモデルも同博覧会の会場で稼働しているという。


デスクトップ・カメレオンアイ サンプル
 ソニーの「デスクトップ・カメレオンアイ」  「カメレオンアイ」で捉えた映像のサンプル

ロボリア PaPeRo
 テムザック三洋の「ロボリア」。ロボットとインテリアをあわせたネーミング  NECの「PaPeRo」。愛・地球博にも出展


URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/

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(関口 聖)
2005/07/13 14:38

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