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【Beyond 3Gに関する国際会議】
KDDI伊藤氏、「4Gは生活必需品にふさわしい姿に」

KDDI執行役員 専務の伊藤 泰彦氏
 最初に登場したKDDI執行役員 専務の伊藤 泰彦氏は、今後の携帯電話にふさわしいプラットフォームを策定できるよう聴衆に訴えた。

 まず伊藤氏は、自身の家族における携帯電話の利用スタイルを紹介。目覚まし時計として使う起床時から、帰宅後は情報収集やゲームなどに使うといったように、まさに一日中携帯電話が使用されているとして、「携帯電話は、ただの電話ではなく、生活必需品になっている。そのコンセプト自体が変わってきている」と指摘。そして、今後も地上デジタル放送への対応や、財布としての機能が盛り込まれることなどによって、携帯電話は“パーソナルゲートウェイ”になり、生活に密着するトレンドはより一層加速するとした。

 次世代のネットワークシステムについて伊藤氏は「PDAや携帯電話、その他の機器が接続できるオープンなネットワークは、さまざまなサービス提供も可能になるが、その一方で迷惑メールやウイルス、情報漏洩などセキュリティ面でのリスクが増大する。より強固なセキュリティが必要という意見もあるだろう」としながらも、「インターネットの自由さ、特性も守らなければ」と述べ、セキュリティとユーザーの自由度という相反するニーズを実現するために「Beyond IP」という概念を紹介。

 同氏によれば、「Beyond IP」を導入するネットワーク内には、セキュリティレベルの異なる複数のユーザーが存在するという。今回の講演では、「完全に匿名を保ったユーザー」「何らかの属性を示しながらも、匿名性を持ったユーザー」「IDやIPアドレスを明らかにしつつ、個人が特定されないユーザー」「IDとライセンスを持ち、匿名性はないが高い安全性を持つユーザー」と4種類のユーザー層を示した。

 この概念が実現すれば、たとえばモバイルバンキングを利用する際は、最もセキュアなユーザー層を選択し、単にWebブラウジングするだけの場合は匿名性を持つというような利用スタイルが想像できる。しかし伊藤氏は具体的な技術、あるいは仕様で実現するかは明言せずに「果たしてこういうことが可能なのか、我々は答えを提供せねばならない」と自問するように語り、「携帯電話を空気や水のように不可欠な存在にしていく。そのためにはリーズナブルに使えるようにならなければならないが、どうすれば良いのか? KDDIは定額制を導入したが、答えはそれだけではないだろう」と述べた。


「携帯電話はただの電話ではなくなった」と語る伊藤氏は、将来の携帯電話が“パーソナルゲートウェイ”になるとした どんな機器でも接続できるオープンなネットワークは、メリットとデメリットがある

伊藤氏は、安全性と匿名性を両立させる「Beyond IP」という概念を紹介 ユーザーは、利用スタイルに応じてセキュアな地位か、匿名性の高い地位か選べるという


URL
  KDDI
  http://www.kddi.com/
  「Beyond 3Gに関する国際会議」開催概要
  http://www.arib.or.jp/icb3g/japanese.html


(関口 聖)
2004/05/26 16:04

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